
Canon EOS 20D+TAMRON SP 90mm f2.8
今日で花鳥園新シリーズも最終回となった。あと2回分はあるかと思っていたのだけど、写真を整理したら2回には足りなかったから、1回にまとめてこれで完結とする。結局、今回は5回シリーズということになった。花鳥園も三度目だから、まあこんなものだろう。
最後は残っていた写真を全部出すということで、ノンジャンルになる。登場する鳥たちも、お馴染みのものがほとんどだ。まずはコガネメキシコインコからいってみよう。
広い温室の中を、突然群れで飛び立つコガネたち。かなりのスピードで、ときに人の頭の上スレスレに飛んでいくから、ちょっとびっくりする。
すごくうるさく鳴きながら猛スピードで飛んでるから、何か怒ってるみたいに感じる。いらついてるのか、嬉しくて騒いでいるのか、実際のところは分からない。狭いカゴの中で暮らすことを思えば、これくらい飛ぶスペースがあれば、ある程度のストレス解消にはなるだろう。
でも、どういうきっかけで飛ぶのかはさっぱり分からない。写真を撮ろうと飛ぶのを待っていると、まったく飛んでくれない。何の前触れもなく、ふいにわぁーっと飛び立つから不思議だ。

夕方の閉園間近の時間になると、インコたちにとってのエサの時間となる。エサ箱にエサをいれてもらって、みんな一斉にたかっている。人があげるエサだけでは充分ではないのだろうし、要領のいいやつばかり満腹になって、人に慣れてないやつは腹ぺこのままということになってしまう。
通常は50円や100円で買うカップのエサも、夕方になると無料になってあげ放題になる。そのときは普通にエサをもらってるから、あまりこっちまでは来てくれないのだけど。

花鳥園のページに載っていた、こいつがベイビーか。スタッフの人に尋ねたらそうだと教えてくれた。ただ、サイトでは、このオオホンセイインコは飼い主が買えなくなって花鳥園で引き取ることになったやつで、1羽しかいないと書いてあったのだけど、よく似たインコが他にも2羽くらいた。あれは何だったんだろう。同じ種類のやつが入ってきたのか、似てるやつは違う種類だったのか。
きみはベイビーですか? と訊いてみたところ、ゴニョゴニョと口ごもってはっきり答えてはくれなかった。おしゃべりはあまり得意ではないらしい。
南アジアやアフリカに生息する中型のインコで、日本では1970年代に一時流行って、その後逃げ出したり放したりしたものが野生化して街中を飛び交っていたそうだ。最近はいなくなったようだから、繁殖して日本に定着するまでには至らなかったのだろう。

これはたぶん、初めて見た。名前は知らない。ヒヨドリの黒バージョンみたいな感じで、なかなか立派な尾っぽをしている。

この日は暑かったから、アヒルたちも日陰に逃げ込んで休んでいた。こいつらだけでなく、日陰という日陰にアヒルやカモたちが座り込んでいる姿はけっこう笑えた。アヒルたちも暑いのは嫌なのだろう。夏場は大変だ。

ホオジロカンムリヅルは相変わらずパンクヘアで目が点だった。頭の上はリーゼントっぽい。首からは赤シャツがのぞいてるし、完全に不良ファッションだ。
ツル舎にはたくさんのツルがいるのに、ここは花鳥園で一番の不人気スポットとなっている。ほとんど誰も寄りつかず、ツルたちも人に関心を示さない。そして、やたら大声でわめき散らしている。ツル舎の中では決して安眠できないだろう。
ホオジロカンムリヅルはアフリカのサバンナに生息していて、ウガンダの国鳥になっている。国旗にも描かれているくらいだから、ウガンダでは大事にされている鳥なのだろう。ウガンダに関する知識はほとんど皆無に近いし、一生ウガンダに行くことはないと思うけど、ホオジロカンムリヅルを見たときくらいはウガンダに思いを馳せたい。

ケープペンギンはプールでいつものんきそうに泳いだり、岩の上で遠くを見たりして一日を過ごしている。
ペンギンにもエサをあげることができるし、ペンギンをだっこして写真が撮れるのは全国的にみても珍しいんだそうだ。
ケープペンギンは名前の通り、ケープタウン近くの海岸沿いにいるやつらだから、暑さ寒さに強い。ペンギンというと寒いところにいるイメージがあるけど、実際にはほとんどのペンギンは暖かい地域に暮らしている。
日本人の感覚からすると勘違いしてしまいがちなのは、アフリカはどこも熱帯という思い込みだ。アフリカ大陸は、赤道を離れて南へ行くほど寒い地域ということになる。南のケープタウン近くは、夏と冬がはっきりしたところだから、ケープペンギンも日本で暮らしていけるというわけだ。

これは何フクロウだったか。ふれあいゾーンにいたやつで、どこか遠くをにらみつけていた。
フクロウの目玉は大きく分けて2種類あって、真っ黒な瞳と、光彩だけ黒いタイプがいる。光彩の大きさはよく変化するので、こちらの方が意志を読み取りやすい。
この目の強さが鳥の域を超えて獣を感じさせる部分だ。

人気者のポポちゃんと同じ場所にいながら、ほとんど注目を浴びることがないアメリカオオコノハズクの十三さん。オレのことはほっといてくれとばかりに、いじけてふてぶてしい態度を取っている。アウトローなおっさんみたい。
毎日、まいにち、ポポちゃん、ポポちゃんって、こいつらうるせえな、なんて思ってるかもしれない。

フクロウさん。日本にもいるフクロウがこいつだ。庄内緑地でも見た。
フクロウってよく見ると面白い模様をしている。フクロウの柄をした頭巾をすっぽりかぶって、顔だけ出してるみたいだ。防寒着を着込んだおかみさんみたいでもあり、ちょっとキャディーさんっぽくもある。ダルマのようでもあり、つぶらな目を見ていたら泉谷しげるが思い浮かんだ。

これはメガネフクロウだっけな。目を閉じているのと、ちょっと横を向いてるから分かりづらいのだけど、たぶんそうだと思う。目の周りの白いふちどりがメガネみたいだということなのだろう。
私たちが帰ろうとしていた閉園前の5時は、フクロウたちにとってエサの時間で、冷凍ヒヨの解凍されたものが与えられていた。ただ、誰も手をつけていなかったから、食事の時間は人がいなくなって、暗くなってからなのかもしれない。
ヒヨを丸呑みするんだから、やっぱりフクロウは紛れもなく猛禽類だ。

これも黒瞳タイプのクロワシミミズク。
アフリカの森林にいる大型のフクロウで、体長は60センチくらいになる。
顔がなんとなく猿っぽい。まぶたがピンク色なのがチャームポイントだ。

たぶんオオコノハズクだと思うんだけど、ある一人のスタッフに対してやたら挑発的な態度を見せていた。私たちや他の人が通りかかっても無反応なのに、何故か一人のスタッフに対して威嚇をする。自分より格下の敵と見なしているらしい。
見てる分には面白かったけど、こいつにとってはストレスになりそうだ。
今回の花鳥園写真はこれにて完結となった。また半年もしないうちに行くことになるかもしれない。そのときは違うテーマで臨みたい。
鳥好きじゃなくても楽しめるところなので、機会があれば一度行ってみてください。