
Canon EOS 20D+EF-S 17-85mm f4-5.6 IS
ここのところ、更新内容が行きつ戻りつして飛びまくっているけど、今日はまた彦根城だ。松本城でさえすでに季節外れとなった桜なのに、写真では今頃彦根城の桜を出している。完全に季節感が狂っている。彦根に住んでいる人にとっても、桜はもうそそろ昔話になりつつある頃だろう。でも、せっかく撮ってきたから、やっぱり載せておきたい。
残念ながら滋賀巡りは、彦根城あたりから曇り空になって光がなくなってしまった。写真も少しどんよりと暗く、桜の華やぎが足りない。もっと日差しがあれば、堀の映り込みもきれいだったろうに。
けど、桜の色は名古屋と比べるとくすんでいるように見えた。それは必ずしも光の加減というだけではなく、白っぽい感じなのだ。土壌の性質の関係で関西のソメイヨシノは中部や関東よりも色が薄いという話を聞いたことがある。どの程度本当なんだろう。関西といってもその地域によって土壌は違うわけだから、一概には言えないと思うのだけど。
そんなわけで今日は、彦根城周辺の桜風景を中心に、その他本編に入りきらなかった写真を集めて並べてみたい。

佐和口多聞櫓へ向かう堀沿いに大きな松の並木がある。彦根城名物の一つとなっている「いろは松」だ。
2代藩主の井伊直孝が土佐から取り寄せて植えたと伝えられる松は、最初は47株あったので、いろは松と呼ばれている。土佐松が選ばれたのは、根が地上に出ない性質の松なので、人馬の往来の妨げにならないからということらしい。
枯れたものや植え継ぎしたものが何本かあって、現在は34本になっている。

彦根城の隣に建っている神社は護国神社(滋賀県護國神社)で、彦根城とは関係ない。素通りするのも何だからということで一応寄って挨拶だけしてきた。みんなほとんど寄りつかず、しんとしていた。
明治9年創建で、戊辰戦争から第二次大戦までの滋賀県出身の戦没者の霊(3万4千余)を祭神としている。

彦根駅前には馬に乗った彦根城初代藩主・井伊直政の像が建っている。井伊直政といえば徳川四天王の一人で、赤備えで有名だったのだから、像も朱塗りにしてしまったらよかったのに。その方が本物感も強まるし、よく目立っていい。
足下には彦根城のミニチュア模型が。これはお菓子で作ってあるわけではない。

さすがに国宝だけあって、全国からバスに乗って団体さんがやって来る。シルバー世代が多いからバスガイドさんも大変だ。
バスガイドというと、すごく昭和的なイメージがあるけど、昔も今も需要は変わっていないのかもしれない。ガイドさんなしという観光バスが増えたのにしても、観光名所でもまだまだたくさん見かける。修学旅行ではなくてはならない存在だろうし。
町の路線バスでも昔はガイドさんというか車掌さんがいた。私の子供の頃はもういなくなっていたと思うけど、当時のバスはたいてい「ワンマンバス」と書かれていた。これは運転手一人のバスですよという意味だ。ワンマンプレーみたいなわがままな運転をするぞ宣言ではない。今の若い人は、ワンマンバスなんて言われても意味が分からないんじゃないだろうか。

城に桜に和服というのは最強の組み合わせだ。
でも、いいポジションでは撮れなかった。何しろこの日は人が多かった。

天守閣よりの風景。連なる屋根瓦の感じにぐっとくる。こういう屋根を見ると駆け回りたくなるのは私だけではないだろう。天守閣の上を忍びの者が音もなく走り回るなんてことがかつては実際にあったのだろうか。

桜と彦根城天守閣。彦根城を格好良く撮るのは難しい。

西の丸の広場では桜がよく咲いていた。花見スポットとしては最適の場所だろうに、このときはそういう見物客はいなかった。みんなこちらまで回らずに、来た道を引き返してしまうのだろうか。

そういえば、西の丸の三重櫓を見逃した。浅井長政(あざい、と読んで欲しい)の小谷城の天守を移築したと言われている櫓だ。
裏手から階段を下りて、楽々園と玄宮園の入り口だけ見て帰った。大名屋敷と庭園があるのだけど、今回は時間がなかった。日没前に長浜へ行かなくてはならなかったから。

梅は完全に終わっていたけど、この梅林はきれいだった。梅が満開のときはよさそうだ。昭和25年に植えられた紅白の梅600本が咲き誇るらしい。
昔は、米を貯蔵しておくための蔵が17棟建っていた場所だ。

こちらの登城口・大手坂も雰囲気があっていい。
大手橋から入った場合は、こちらから登っていくことになる。

大手橋と桜。
彦根城には表門と大手門があって、普段は表門を表として、戦に備えるときは大手門を表としていたのではないかと考えられているそうだ。大手門は、かつて追手門と表記していたらしい。
彦根城絡みの写真はこんなものだ。ようやく自分の中で一つ完結した。ただ、まだ彦根の町散策で撮った写真が残っているから、もう一回彦根編が続く。ここまで遅れてしまったら今更焦ってもしょうがないから、ゆっくり紹介していくことにしよう。他のネタを挟みつつ、まあぼちぼちと。