
Canon EOS 20D+EF 50mm f1.8 II / TAMRON SP 90mm f2.8 / smc Takumar 135mm f2.5
二本立ての二本目は、足助の町写真でいこう。カタクリを見に行ったとき、ついでに足助の町も散策してきた。あれは3月26日のことだから、もう2週間前のことになる。
3月2日に中馬のおひなさんを見に行って、あのときはいまだかつて見たことがないほど町は賑わっていた。けど、この日は訪れている観光客の姿もなく、いつもの足助でホッとした。
今日は、そんな足助で撮った普段着の町並風景を紹介したいと思う。

香嵐渓と呼ばれる秋の紅葉シーズンは人で埋め尽くされる道も、普段はこの通り。犬を散歩させている人や、散策客とたまにすれ違うくらいだ。この日はカタクリシーズンだというのに、本当に人が少なかった。この時期はもう少し人がいるものなんだけど。

紅葉のときは最も人が集まる赤い橋も、それ以外は閑散としている。
向こう岸の売店も全部閉まっていた。ここの店の人たちは、年に一度のかき入れ時で一年分稼いでいるのだろうか。

外国人の人たちが橋の上で記念撮影をしていた。カタクリの方には行かなかったから、このあたりの景色を見に来たんだろうか。

香積寺の境内もいつものように静かだった。

ミツマタの花。春に黄色い花を咲かせるこの木は、和紙の原材料としての存在意義を持つ。古くは平安時代から利用されていたとされ、現在でも日本の札はこの木から作られている。
足助では、三州屋敷で和紙を作る実演をしてるのだろうと思う。道沿いにたくさん植えられている。

山の中腹に咲く桜。ヤマザクラとは違うんじゃないか。ソメイヨシノでもないから、早咲きの品種の何かだろう。
あちこちに点在して咲いていたけど、野生でもないような気がする。

去年同じ時期に訪れたときには紅白の花をつけていた木が、今年はまだ一輪も咲いていなかった。楽しみにしていたのに残念だ。
これは本当に源平梅だろうか。桃かもしれないと思ったりもする。
梅と桃と桜の違いは、花の咲き方を見れば分かる。枝に直接花をつけていたら梅で、花と一緒に葉っぱがちょろりと出ていれば桃、枝の先から細い花柄が出てそこから花が咲いていれば桜、というのが基本となる。梅は花びらが丸い形で、桃は尖っていて、桜は花びらの先が割れている。

香積寺の本堂前に咲いていた紅白の花。先ほどの見分け方でいくと、これは梅ということになる。花びらの形は分からないけど、枝から直接咲いていて葉が出ていないから。
枝の感じが上の写真のものと似ている。ということは、両方とも源平梅ということになるだろうか。

このときはまだユキヤナギも満開になっていなかった。今はもう、ユキヤナギも見頃を過ぎているくらいだ。この花も時期が短い。
去年、緑化センターで見たユキヤナギ並木は印象的だった。そこだけ雪が積もったように真っ白で。

花の町足助。町並の雰囲気を壊さないようにという工夫に好感が持てる。

傾き自販機。あっ、と思う。それは、傾きが微妙に直っていたから。前回見たときはほとんど全部が傾いていたのに、今回は半分になっていた。けど、相変わらず中途半端に傾いている。
今回こそ買おうと思ったんだけど、すぐ横で近所のおばさまたちが立ち話をしていて買えなかった。写真を撮るだけで精一杯で。

田舎の町並には、おばさまたちの立ち話姿がよく似合う。風景の一部として欠かせない存在だ。
これでようやく、カタクリの足助編は完結となった。時間はかかったものの、一つクリアしてすっきりした。
足助はいいところだから、季節ごとに行きたいところではあるけど、有料道路を使って行かなければいけない微妙な距離感なので、何かイベントがないと行きづらい。次はまた来年のカタクリになるだろうか。紅葉は去年見たからもういいという気はしている。2年連続で行けてない小原村の四季桜を見に行ったら、そのついでに寄るのはいいかもしれない。
なんにしても、足助の町はいいところだ。お気に入りの場所なので、オススメしたい。季節を問わず、ぜひ一度行ってみてください。