冷凍食品に勝負を挑んで脱線と自滅で完敗のサンデー料理

料理(Cooking)
冷凍食品風サンデー

Canon EOS 20D+EF 50mm f1.8 II



 今日のサンデー料理のテーマは、冷凍食品だった。ややタイムリーさに欠ける感はあるものの、ふと冷凍食品という言葉心に引っかかった。今頃。
 といっても、もちろん、冷凍食品を使って料理をするというのではない。冷凍食品風のおかずを手間暇かけて作ってみようという企画だ。そして、そのおかずは冷凍食品に勝てるのかという勝負でもあった。
 最近の冷凍食品事情に疎い私は、まずは勉強から入ることにした。
 一昔前までは、冷凍食品というと手抜きで美味しくなくて、カロリー高めで体にもよくないというイメージがあった。しかし、最近は冷凍食品も大きく進歩を遂げて、簡単、便利で美味しく、非常に多様になっているという。確かに、スーパーの冷凍食品コーナーを見ると、多種多様な商品が並んでいる。
 フライやハンバーグ、ギョウザ、ピラフなどのお馴染みのものから、変わったもの、高級なもの、気取ったものまで、その幅は広い。肉、魚介、野菜などの食材も取りそろえられているし、調理の段階も各自もいろいろで、レンジで温めるだけのものから、揚げたり焼いたりする手前までなど、消費者それぞれの事情とニーズに応えている。
 割高なんじゃないかというのも必ずしも正しくないようで、特にひとり暮らしや少人数の家族の場合、一から材料を揃えて作るよりも無駄がなくて安上がりということも多いという。その上、下手に作るよりも美味しいとくれば、かたくなに冷凍食品を使わない方が意固地なだけとさえ思えてくる。朝お弁当を作らなければならない忙しい主婦の強い味方というのも、なるほど納得する。
 この前のギョーザ事件で大きく信用性を失ってしまったとはいえ、基本的には安全性も高いし、自宅の冷凍庫で凍らせたものよりも新鮮さを保っているという利点もある。
 冷蔵庫はガラガラなのに冷凍庫はいつもいっぱいという家庭もけっこう多いそうだ。安売りのときにまとめ買いすれば経済的だから、気持ちは分かる
 レトルトやインスタントよりも勝っている部分が多いのも冷凍食品の特徴といえるだろう。

 冷凍食品大国は、言わずと知れたアメリカだ。電子レンジが早くから普及した国だから、冷凍食品の浸透も早かった。アメリカの料理の多くが冷凍食品向きだったというのもある。
 ただ、歴史をさかのぼってみると、1834年に圧縮式冷凍機が発明され、1877年にフランスのテリエ(冷凍食品の父)が羊肉の海上冷凍輸送を始めたあたりが冷凍食品の走りということになっている。。
 1800年代の終わりには様々なものの冷凍に成功し、1905年にはアメリカでジャム用のイチゴを凍らせて運んだのが本格的な冷凍食品の始まりだともいわれる。
 アメリカの一般家庭で冷凍庫つきの冷蔵庫が普及し始めたのが1920年代で、戦後の1950年代には広く消費されるようになっていた。
 日本で冷凍食品が認知されるようになるのは、1960年代に入ってからのことだった。1980年代には日本でも電子レンジを持つ家庭が増え、冷凍技術の進歩とあいまって、市民権を得ていくこととなる。
 家庭用だけでなく、ファミレスなどの外食産業でも冷凍食品が多く使われる。いまや日本も冷凍食品なしには食生活が成り立たないところまできた。
 でも、これがかつて私たちが夢見た食生活の在り方だろうかと考えると、それはちょっと違うような気もする。調理マシーンに命令すれば手早く調理されて完成品が出てくるのが未来で、冷凍食品は自分でやらないといけない分、未来的じゃない。
 現在は、10月18日を冷凍食品の日と定め、オリジナルキャラクターのレイミー・とお太が活躍する。活躍してる? 私は見たことがないんだけど。
 なんで10月18日かといえば、10は冷凍の凍で、18は冷凍食品の管理温度マイナス18度からきているそうだ。冷凍食品の日は、恋人同士がそれぞれ自分が好きな冷凍食品をプレゼントしあう日なのだ(ウソ)。

 前置きが長くなってしまったけど、そんなわけで今日の私は打倒冷凍食品サンデーとなった。あっちはエリートでこっちは雑草でも、草魂を見せるのだ。スマートさでは負けるけど、なんとか味で一矢報いたい。
 三本勝負では、白身魚のフライ、ハッシュドポテト、シューマイと、なんとなく冷凍食品ぽいかなという料理を選んでみた。ポピュラーではないかもしれないけど、どれも冷凍食品として売っているものだと思う。
 まずは左手前の白身のフライから。
 普通にころもをつけて揚げただけでは負けてしまう可能性大なので、ひと工夫こらした。白身の切り身に塩、コショウと白ワインを振って、間に大葉とチーズを挟み、あとは普通にころもをつけて揚げていく。
 ソースはタルタルソースにした。タルタルソースの冷凍食品ってあるんだろうか。ゆで卵をくだいて、オリーブオイルで炒めたみじん切りのタマネギ、マヨネーズ、塩、コショウ、バジルの葉を混ぜて作った。
 これは勝っただろう。揚げる手前の段階のものも売ってるから、冷凍食品でも揚げたてにはなるけど、タルタルソースまではついてこない。冷凍ものに作ったタルタルソースをかければ引き分けになるから、必ずしも勝ちではないって? でも大葉を挟んだところを買って欲しい。僅差の判定勝ちということにしておこうか。

 奥はハッシュドポテトを作ったつもり。
 ハッシュドポテトというのも先週の知ってるつもり料理の続きで、名前はよく聞くけど定義を知らない料理の一つだった。なんとなくジャガイモをつぶして揚げたのがそうだろうと思っていたけど、どうやら間違っていたらしい。ジャガイモはつぶすのではなくみじん切りにして、小麦粉を混ぜて揚げたのがそうらしい。
 私は、ジャガイモを千切りにしてレンジで加熱してからつぶして、刻んだタマネギを混ぜて、カタクリ粉、塩、コショウなどで味付けして、パン粉をまぶしてフライパンで焼いた。食感はほとんどコロッケだったから、なんか違うなと思ったのだ。そうか、ジャガイモをみじん切りにして歯ごたえを残すのか。
 食感が大きく違えば、料理としても別のものとなる。この勝負は、私の反則負けのようだ。
 ソースは、刻んだタマネギをオリーブオイルで炒めて、たっぷりの白ワインを注ぎ入れ、アルコールを飛ばしたら、ケチャップ、コンソメの素、塩、コショウ、しょう油少々、砂糖たっぷり、水で薄めて、水溶きカタクリ粉でちょっととろみをつける。トマトを使わない簡易トマトソースだけど、これでも充分美味しいのでお手軽ソースとしてオススメできる。まがいもののハッシュドポテトも、気づけば手抜きコロッケとして成立していた。

 右のは写真を見ただけでは何を作ったかまず分からないと思う。もうその時点で自滅の不戦敗という気がする。
 基本はシューマイだったのだけど、いろいろ考えて手を加えているうちに脱線して、最終的には誰も作ったことがないようなオリジナル料理となった。
 シューマイの具材は、エビをつぶしたものと、なめこ、白菜を使っている。皮のツルツルさと具材のなめこのぬめぬめ感が口の中で踊って得もいわれない食感となった。私は好きだけど、これは人を選ぶ。
 おそらく、世界中を探してもこんな冷凍食品は売ってないだろう。勝ちといえば勝ちだし、失格といえば失格だ。
 シューマイを野菜スープに浮かべるというのもちょっと斬新なアイディアだった。タマネギ、ニンジン、白菜、ベーコンを使ってコンソメスープを作り、ワンタン風のシューマイとしてみた。この考えは悪くなかったと思う。
 シューマイは、皮こそ市販のものを使ったものの、ちゃんと蒸し器で蒸した。手間暇がかかっている。

 というわけで、結果的に私と冷凍食品対決は1勝5敗となった。2敗ではなく5敗になったのは、時間のかかりすぎと、食材費の高騰、台所まわりのとっちらかり具合とをあわせてプラス3敗だ。トータルの味では勝てたと思うからそれでプラス1勝としても、2勝5敗では完敗と言わざるを得ない。冷凍食品、侮り難し。
 ものの試しに、今度冷凍食品を買ってきて、それを元に料理するサンデーというのも一度やってみたい。冷凍食品はそのままの形で出さなければいけないと決まっているわけではないし、アレンジして自分で作ったように見せかけることができるという点もいいところだから、完成型としては普通に作ったよりも美味しいものができるかもしれない。どこかに限界もあるんだろうし、そのあたりを見極めたいという思いもある。勝負に勝つにはまず敵を知ることから始めないといけない。
 いつか、冷凍食品、敗れたり! と高々と勝利宣言できる日がやって来るだろうか。待ってろ、冷凍食品、次は負けない。
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