賢島のカラー・アンド・ネイチャー ~島の色を求めて

観光地(Tourist spot)
賢島カラー1

FUJIFILM FinePix S2 pro+VR Nikkor 24-120mm f3.5-5.6



 賢島の写真第二弾は、カラー・アンド・ネイチャー編をお届けします。
 この日は運良く冬晴れの一日で島のいろいろな色を撮ることができたのだった。光が色を作り、色が写真を決める。海と空が青いのも光のおかけだ。島には強い日差しがよく似合う。
 海の色はさすがにきれいだった。入り江で動きの少ない海なのに、見慣れた名古屋港や内海の海とは全然違う。これほど透明感の強い青は久しぶりに見た。南国を思わせるような海だった。

賢島カラー3

 空の青。順光が作り出す写真の青は人間の目を超える。逆光でも人間の目に勝てるデジタルカメラはこの先も生まれないのだろうか。
 島は高い建物もなく、空が広い。そういえばこれが当たり前の空なんだよなと思う。

賢島カラー4

 観光客がめったに行かない島の西側は、こんな細い道が続く。雑木林と木漏れ日の道が心地よくてのんびり散策したいと思わせるけど、すぐに行き止まりか通行止めになってしまう。ここでも木に札が掛かっていて、この先私有地につき立ち入り禁止となっていた。
 住人の立場からすれば当然のことではあるのだろうけど、一生に一度か二度くらいしかない人間からすると残念に思う。西は特に夕焼けスポットだから、高台の公園か何かあるとよかったのに。
 昭和天皇の歌碑が建っているという話だったけどそこへ至る道も見つけられなかった。

賢島カラー4

 島の北西には原生林が広がっている。深くまでは踏み込めないものの、外側からその様子を垣間見ることができる。ここだけ見ると、瀬戸の海上の森よりも密林地帯だ。どんな木が生えているのかは分からないけど、いろんな生き物が棲んでいるのだろう。
 キツネやタヌキやイノシシなんかもいるそうだ。本土から海を渡ってくるやつもいるらしい。あわよくばそういう野生動物との遭遇も期待していたけど、残念ながら嬉しい出会いはなかった。

賢島カラー6

 再び海の青。
 岸辺近くにある緑色のネットも目についた。これも真珠の養殖関係なのか。それか、海草とか何かだろうか。

賢島カラー2

 海辺といえばトンビがつきものだ。高く低くをピーヒョロロロと鳴きながらゆっくり旋回していた。私が何も持っていないことを悟ったのか、近づいてくることはなかった。このときは猫のカリカリも家に置いてきて持っていなかったし、弁当持参でもなかった。海へ行くときは油揚げを持っていくようにしなければ。
 猫の姿がなかったのはたまたまだったのか、もともとこの島にはいないのか。島とか港とかいえば猫が5匹も6匹もゴロゴロ寝そべっているというイメージがある。この島はそういう感じではなさそうだった。たくさんいれば1匹くらいは見ていただろう。
 いくら本土から近いといっても、生き物の分布は島特有のものもあるに違いない。カラスは見かけなかったし、そういえば鳩もいなかった。鳥の声は雑木林の方で盛んにしていたから、たくさんいるようだ。

賢島カラー7

 海にいる水鳥も見なかった。シギとかチドリとか、カモメもウミネコもいない。唯一見たのがこのカワウだった。海だけどウミウではなくカワウでいいと思う。
 島には池らしいものもなかったから、カモ類もあまり飛んでこないのだろう。生物が豊かになる条件としては、淡水というのも絶対的な条件の一つとなる。海がすべてを兼ねるわけではない。
 水道水は本土から引っ張ってきてるのだろうか。

賢島カラー8

 民家の近くで出会ったのがジョウビタキのメスだった。
 遠くから見たときはスズメじゃない何か小鳥というくらいにしか判断ができなかったのだけど、帰ってきて写真を見たらジョウビタキだった。
 ユーラシア大陸の北で繁殖したやつらが冬になると日本に渡ってくる。こんな小さな体でも立派な渡り鳥だ。冬場は都市部の公園などでもよく見られるから、そんなに珍しい鳥ではない。
 オスはよく目立つから何度か撮っているけど、メスをちゃんと撮ったのは初めてかもしれない。
 かなりトリミングしても写真として成立してるのは、S2proのなんちゃって1200万画素のおかげだ。画素数が大きいと、こういうときに役に立つ。1000万画素オーバーのデジなら、超望遠の暗いレンズで撮るより明るくて画質のいい中望遠で撮ってトリミングした方が好結果になることもある。トリミングが好きじゃないという人にはそんなの邪道だと言われそうだけど。

賢島カラー9

 道ばたに菜の花らしき花が咲いていた驚いた。アブラナの一種だろうけど、ここは常春か? 確かにこの日は12月とは思えないほどの暖かさで、セーターの上にジャケットを着ていたら汗ばむほどだった。名古屋になんかと比べると平均気温は高めなのかもしれない。これは冬に咲く種類なんだろうかとも思ったけど、地面にはホトケノザまで咲いていたから、やっぱり暖かいらしい。

賢島カラー10

 賢島大橋からはたくさんの写真を撮った。ここが撮りたくて行ったから、小さな変化も逃さないようにとパチパチ無闇に撮ってきた。液晶モニターで確認しただけではどんな色が出ているかとか細かいところまでは分からない。微妙な角度や画角の違いでも写真の印象は違ってくる。
 上の写真も、望遠気味で撮ると全面的にオレンジに染まっているように写る。広角に引くと、染まっているのはこの一部だけという写真になる。画角が表現を変えるのは、こういうシーンだ。どこに正解があるのかは、私には判断がつかない。PCのモニター上で見て、感覚的にこれがいいのかなとぼんやり思うだけだ。

賢島カラー11

 別の色表現をするとこんな写真にもなる。少しホワイトバランスを変えただけで、ここまで別の風景になってしまう。どこまでやっていいのかは難しい問題だ。上のオレンジの写真も、見た目そのままではなく、色を強調している。ピンク紫を増やした方が印象的な写真になるのなら、もしかしたらこちらの方が写真としては正解ということになるのかもしれない。
 これはデジタルだけの問題ではなく銀塩カメラでもそうだ。フィルムメーカーによって色は違うし、リバーサルフィルムの色は明らかに非現実的だ。色強調のフィルターもあるし、PLフィルターを使えばまた違った表現になる。
 別の問題でいえば、それぞれが見ているモニターによっても色の見え方は大きく違うから、どこが基準とも言えない。
 記憶色という言葉があるように、私たちもまた自らの記憶と照らし合わせて自分がいいと思う色で表現すればいいのかもしれない。きっとそれしかできない。

 次回は、賢島の断片風景編の予定です。
 志摩マリンランド編を別にすれば本編はあと一回で収まるはず。なんとか今年中に終わらせたいと思っている。
 つづく。
記事タイトルとURLをコピーする
コメント
  • 2007/12/30 19:12
    1枚目、なんか、LOMO的発色で面白いですね
  • もっと解像を
    2007/12/31 03:56
    ★ただときさん

     こんにちは。
     LOMOファンの人ってけっこういますよね。
     あの味わいが好きって気持ちは少し分かるかな。
     でもやっぱり私はもっと解像してる写真の方が好きだー(笑)。

     一枚目の写真は、ちょっと油絵ちっくでもありますね。
     船の映り込みのあたりが。
     S2proの色調ってのもあるだろうし。
  • 2007/12/31 07:42
    あ、LOMOに関しては、全く同意見ですwww

  • 今年はもっとフィルムで
    2008/01/02 23:26
    ★ただときさん

     こんにちは。
     あけましておめでとうございます。
     年末年始は家族で過ごしてましたか?

     LOMOはともかく、今年はもう少しフィルムで写真も撮りたいなと思ってます。
     特にせっかく銀塩でも使える17mmの広角レンズがあるから、超広角世界ってのも撮ってみなければ。

     今年もよろしくお願いします。
コメント投稿

トラックバック