30年後孫に自慢するために今乗っておきたい栄の観覧車スカイボート

名古屋(Nagoya)
栄スカイボート-1

PENTAX K100D+SIGMA 17-35mm f2.8-4



 名古屋人なら栄にあるビルに張り付いた観覧車のことを知っていると思う。ただ、乗ったことがあるという名古屋人は少ないんじゃないだろうか。あんなもの、普通は乗れない。だって街のど真ん中のビルに張り付いてるんだもの。私もそう思っていた、あれはなかなか乗れないなと。
 クリスマスイブの夜、乗ろうという話になったのは、それがクリスマスイブだったからだ。この日ばかりは少々感覚も麻痺するというもので、浮かれ気分に乗じて普段乗れないものも乗れてしまいがちだ。この機を逃す手はない。ちょうど満月で気分が高揚していたというのもあったかもしれない。
 結果から言うと、あれは思っているほど恥ずかしいものではなかった。普通の観覧車に乗れる感覚の持ち主ならあれも乗れる。それほど特別なものではない。面白いからぜひ一度乗ってみることをオススメしたい。
 今日はそのときの様子を写真を交えて紹介しようと思う。

 栄の中心、三越の斜め向かいという一等地にそれはある。まずこの場所がすごい。よくこんなところにこんなものが建てられたものだと感心する。
 もともとはパチンコ屋だったところで、京楽がファッションやレストラン、娯楽施設などの複合ビルとしてサンシャイン栄というビルを建てて、その中の目玉としてこの観覧車は作られた。できたのは2005年、愛・地球博の年だった。
 ビルは6階建てで、観覧車「スカイボート」は最高52メートルの高さになる。名古屋城の天守閣が48メートルだからそれよりも高い。
 ゴンドラの数は28で、一周10分とやや短めだ。その分ゆっくり動くのと、500円という安さが魅力となっている。
 乗るには500円玉が必要で、入り口前には両替機が置いてある。1万円札も崩せる。といっても、1万円が全部500円玉になって戻ってくるわけではないので心配はいらない。2枚にするか4枚にするか選ぶことができる。500円玉を20枚も入れたら財布がパンパンになってしまう。このあたりのノリはさすがにパチンコ屋だと思わせる。ゴンドラの中にはルーレットが設置されていて、777が出るとビルの中で使える1,000円分の商品券がもらえるというのもパチンコ屋らしい。
 夜の早い名古屋では珍しく、夜の11時まで営業をしている。高さがあまりない分、遠くまでは見渡せないから、昼間よりも夜景の方が楽しめそうだ。

栄スカイボート-2

 地下鉄の駅から地上に上がってサンシャイン栄へ向かう途中、栄三越の屋上に目をやると、観覧車がちらりと顔をのぞかせている。あれこそ日本最古の屋上観覧車の姿だ。
 1956年に日本で初めて設置された屋上観覧車は、現存する日本で一番古い屋上観覧車でもある。高さはわずかに12メートル、ゴンドラの数は9個という子供だましのようなものだけど、かつてはこれが画期的な乗り物だった。私も子供の頃に乗ったかもしれない。
 現在は老朽化が進んで営業を停止している。それでも取り壊すことなく、文化財として保存していくということだ。
 サンシャイン栄のスカイボートも、あと50年もすればいい感じになっていることだろう。

栄スカイボート-3

 サンシャイン栄の1階のト広場に、アムロ・レイのモノマネでおなじみの若井おさむが来てイベントをしていた。
 横には大きなツリー。
 そんなものを横目で見つつ、我々は観覧車を目指す。入り口はビルの3階にあってエスカレーターで上がっていく。
 2階にはラーメンのテーマパーク「名古屋麺屋横丁」というのがあって、実は私たちはそこで早めの夕飯を食べるというクリスマスイブらしからぬことになるのだけど、それはまた別の機会に紹介することになると思う。

栄スカイボート-4

 観覧車に乗り込んでいよいよ出発となる。
 クリスマスということもあって、やはりカップルが多かった。少し並んでいたものの、待ち時間はなくすぐに乗ることができた。一周10分だから回転は早い。
 全面シースルーと聞いていたので少しびくついていたのだけど、思ったほどさらされ感も強くなく、恐くもない。高さがあまりないこともあるだろうし、ビルに張り付いているというのは乗ってみると安心感につながることが分かった。普通の観覧車は360度切り離されてる感じがするから普通のものの方が恐い。
 床もシースルーかと思ったら床は普通だった。足下まで見えていたらさぞかし恐かっただろう。下から丸見えでは別の意味で問題もあるし、床が透明ということはないだろう。
 ゴンドラが球体をしているので、写真を撮ると光が不思議な映り込みをする。こういうところでは写真重視ではないだろうからかまわないか。

栄スカイボート-5

 どういう構造で観覧車を支えているのかはよく分からないけど、今後老朽化したときのことが少し心配だ。ビル観覧車は全国でも増えてきているから、ノウハウは確立されているのだろう。太い軸をビルの中心に打ち込んで支えるといった単純なものではなく、もっと力を分散させてビル全体で支えるような格好になっているらしい。
 ゴンドラはシースルーで、直径が短いから反対側のゴンドラまでよく見える。あまり怪しいことはできない。一番上までいけば大丈夫だけど。下手なことができない理由はもう一つあって、それは次の写真が示している。

栄スカイボート-6

 ビルに張り付いているということは、ビルからもこちらからもお互いに見えるということを意味している。なんてこった。途中、ヘアサロンとカフェでまともに見合うシーンがある。これはどうなんだろう。最初から想定されていたことなのか、そうではなかったのか。サロンはともかく、カフェでは外を見ている人と目と目が合ってしまう可能性は高い。ちょっと気まずい。いちゃついたりしてるところを見られたら恥ずかしいし、見てしまった方も照れる。それがこの観覧車の醍醐味でもあるのか。

栄スカイボート-7

 ある程度高いところまで上がってくれば、もう人目も気にならないで景色に集中できる。三越とはこの位置距離関係になる。
 大津通りの青色イルミネーションがきれいだ。

栄スカイボート-8

 これは一番上に近いところだ。テレビ塔やオアシス21などがよく見える。
 その他、夜景として見えるところとしては、名古屋駅のビル群などがある。名古屋城のライトアップも距離的には充分見えるはずだけど、このときは見つけられなかった。
 ここから見下ろす景色は、昔ながらの名古屋の歓楽地風景だ。名古屋駅は高いビルが建ってずいぶん様変わりしてしまったけど、栄はあまり大きな変化がない。
 イルミネーションの季節が終われば、都会とは思えないほど暗い街並みが戻ってくることだろう。名古屋の街の節電ぶりというのは他の都市も見習った方がいいと思う。

栄スカイボート-9

 観覧車の上からだけ見える液晶画面。ビルの屋上が巨大な液晶モニターになっている。
 この日はクリスマスツリーだった。季節やイベントによって様々に変化するそうだ。ここらへんもパチンコ屋ちっくだ。そう、名古屋というのはパチンコ屋の街であることも忘れてはいけない。

 なんても12月31日は25時まで営業をするんだとか。この観覧車で大晦日のカウントダウンと新年を迎えるというのはいいことなのかどうなのか。思い出にはなるけど、笑い話としてだ。
 24時から25時の間は無料というから、けっこう人も集まるのかもしれない。観覧車の中でカウントダウンというのは、他でも行われるイベントなんだろうか。
 それはともかくとしては、名古屋の人は一度乗ってみて欲しいと思う。これに乗ったことがあるとなるとけっこう自慢できる。乗ったことない人が多いから。なかなか楽しい経験だし、500円というのは話のネタとして安いものだ。
 デートのとき乗ろうという若いカップルにもいい。今乗っておけば30年後くらいに自分の孫に自慢できる。じいちゃん、ばあちゃんはあれのできた頃に乗ったんじゃぞとか。
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コメント
  • 2007/12/29 09:13
    ヘアサロンとカフェでまともに見合うシーンがある
    こりゃ、逆に興味あるwww

    どんな風に、お客さんと目が合うかwww

    にしてもK100Dじゃなかったら撮れなかった絵ばかりではないでしょうか?
    恐るべしペンタックス
  • 意外と正統派観覧車
    2007/12/30 05:23
    ★ただときさん

     こんにちは。

     もし名古屋に来るようなことがあれば、この観覧車はぜひ乗ってみてくださいね。
     いや、でも意外とキワモノというより正統派の観覧車なんですよ。
     ビルの中の人と目が合うと気まずいですけどね(笑)。
     ヘアサロンはこちら向きじゃないけど、カフェの方が正面から向き合う確率が高いです。
     向こうからこっちをよく見てる人もいるようで。(^^;

     K100Dの手ぶれ補正はなんだかんだいって優秀です。
     持った感じのバランスがいいってのもあるんでしょうね。
     TAMRONの17-35mmもなかなか。
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