朝露の記憶

言葉(words)
ツツジ

 甘く切ない時間は、人生の中のほんの短い一瞬でしかない。
 春の朝露のように生まれてほどなく消えてしまう。
 だからこそ貴重で、失ったが最後、二度と取り戻すことはできない。
 そのただ中にいるときは分からない。分かっているつもりでも、本当には気づいていない。
 それはずっと後になってからしか分からないことで、そのとき気づけというのは無理な話なのだ。
 私たちに残されるのはかすかな記憶だけ。
 思い出を抱えて年を取っていくしかない。
 人生は残酷だ。だからこそ美しくもある。
 
 
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