二本の線

言葉(words)
冬の街路樹

 すれ違うにはすれ違う必然があり、あのときもっと上手くやれていたらと考えても意味がない。
 たとえ何度やり直してもすれ違う宿命を変えることはできないのだろう。
 瞬間の連続が時間になるように、点の連続が線になる。
 この世界で人はそれぞれ思いおもいの線を描き、ときに二本の線が交わることがある。
 平行に進んでいた線が寄り添うことがあり、出会い頭でぶつかって垂直に交わることもある。
 いずれにしても、二本の線が永久に結びついたままというわけにはいかず、どこかで離れて別々の道を行くことになる。
 それでも、同じ方向に進んでいる線なら、未来でまた出会うことがあるかもしれない。 



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