悲しみはいつもそこにある

言葉(words)
冬の蛾

 悲しみよりも喜びの方が多ければ心楽しく過ごせるかといえば、そうではない。
 喜びは悲しみの代わりにはならないし、喜びが悲しみを打ち消してくれるわけでもない。
 悲しみは悲しみとして自分の中にずっとあって、心を少しずつ蝕んでいく。
 そしていつか、心は悲しみに食い尽くされてしまう。
 悲しみのない世界を私たちは夢見る。
 けど、そんなものはどこにもないことを私たちは知っている。楽園にも天国にも悲しみはある。
 悲しみが消えるときは自分が消えるときだ。


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