勝手に発表 ~新規開拓アーティスト 【ポルカドットスティングレイ】編

音楽(music)
空と雲

 勝手に発表シリーズの新規開拓アーティスト編の今回は、「ポルカドットスティングレイ」を紹介します。

 あなたもポルカが好きなんですか! と前のめりに言われても、いや、それほどでも……と及び腰になってしまうのだけど、素通りしてしまうのは惜しいし、ここで紹介すれば好きになる人もいるんじゃないかということで、今回はポルカドットスティングレイ(公式サイト)にした。
 一般的な知名度がどれくらいなのかはよく分かっていない。YouTubeのチャンネル登録者数は40万人を超えているから、けっこうメジャーなのだろう。
 福岡県出身の4人組バンドで、中心はボーカル兼ギター兼作詞作曲兼プロデュースの雫 (しずく)だ。
 MVを見るとそれは一目で分かるのだけど、このバンドは一体何者なんだろう? と、ちょっと不思議に思う。
 他の3人(ギター・ベース・ドラムス)は男性で、ガールズバンドではない。ビジュアル系の要素も含みつつ、ジャンル分けするならロック・バンドということになるのだろう。
 MVを見て曲を聴いているだけでは何がしたいのかよく分からない部分もある。ネットのインタビュー記事をいくつか読むと、なるほどそういうことなんだと納得する。
 印象的だったのは、求められるものを作るという一貫した姿勢で、自己表現のためにやっているわけではないという点だ。
 雫はゲームのクリエイターを目指して実際にゲーム製作会社でプロデューサーとして働いていたこともあり、バンドをひとつのコンセプトとしてパッケージ化してポルカドットスティングレイが出来上がっている。
 雫自身、ポルカドットスティングレイの雫は自らの創作物と言い切っている。
 バンド名のポルカドットスティングレイはエイの一種の名前で、意味はないそうだ。
 ある意味ではとてもプロフェッショナリズムに貫かれているともいえる。
 そこがポルカドットスティングレイの特徴であり、強みでもあるのだろう。
 一方で、腹の底から出た言葉でなければ心は動かないというのも感じる。


 ポルカドットスティングレイ・インタビュー(岡本貴之)

 インタビュー(uta-net)

 【インタビュー】ポルカドットスティングレイの在り方「求めてくれる限り」(山口哲生)

 ポルカドットスティングレイ・雫に聞く「コロナがマーケティング活動に与えた影響と、熱狂的なゲーム愛」(坂井彩花)




 ポルカドットスティングレイ 『テレキャスター・ストライプ』 2016年3月4日

 バンド結成は2015年で、レーベル(ユニバーサル シグマ)に所属してメジャーデビューしたのが2017年。
 この曲はまだインディーズ時代のものながらポルカドットスティングレイの初期の代表作となっている。
 この頃からすでにスタイルは確立されていて、MVは雫が監督を務めた。
 配信限定曲で同日YouTubeにアップされているから、間もない頃に見つけてこれは売れるに決まってると目を付けた人も少なからずいただろう。
 まだ垢抜けないところはあるものの、バンド結成1年程度の半素人の域を超えている。
 2016年はまだゲーム業界との掛け持ちで、雫はゲームの方に進みたかったのに、メンバーに説得されて音楽もやっていたような状況だったらしい。




 ポルカドットスティングレイ 『リスミー』 2018年5月9日

 私が最初にポルカドットスティングレイを知ったのがこの曲で、ちょっと引っかかった。
 いきなり好きとはならず、気になるから一応、お気に入りに入れておこうという感じだった。
 今になって思うと、これはポルカドットスティングレイの曲の中で異質な曲で、でも最初がこれだったので、ポルカドットスティングレイの他の曲を聴けば聴くほどそうじゃない感が募っていったというのもある。
 YouTubeその他で聴ける曲はすべて聴いたつもりだけど、私の中ではついに『リスミー』を超える曲とは出会えなかった。
 雫さんはリスナーの声をすくいとって曲作りをしているそうだから、近い将来、こういう曲調の名曲を作ってくれるかもしれない。それに期待したい。




 ポルカドットスティングレイ 『夜明けのオレンジ』 2015年4月29日

 2015年1月に結成して、その年の4月にはオリジナル曲を発表してこれだけのMVを自主製作できるのだからたいしたものだ。




 ポルカドットスティングレイ 『青い』 2021年6月20日

 MV製作には力を入れていて、ちょっと遊んでもいる。
 ドラマ仕立てで自分たちが出演しつつ、お笑い芸人なども登場させている。
 この曲ではコウメ太夫やトータルテンボスの大村が出演しているし、『有頂天』では東京03が、『バケノカワ』ではタイムマシーン3号が出ている。




 ポルカドットスティングレイ 『人魚』 2016年11月9日

 1stE.P.『骨抜きE.P.』より。
 これが初の全国流通盤だった(CDはTower Records限定販売)。




 ポルカドットスティングレイ 『エレクトリック・パブリック』 2017年4月26日

 1stミニアルバム『大正義』から。
 ここまであらためて聴いてみて、ポルカドットスティングレイってけっこう好き嫌いが分かれるんだろうなと思った。
 曲の歌詞や雫のキャラ以外でいうと、ギター・サウンドが好きって人もいそうだ。




 ポルカドットスティングレイ 『シンクロニシカ』 2017年4月26日

 これも1stミニアルバム『大正義』収録曲。
 オリコンで週間7位までなったというから、2017年時点ですでに知っている人はよく知っているバンドになっていたのだろう。




 ポルカドットスティングレイ 『レム』 2017年11月8日

 1stフルアルバム『全知全能』より。
「レム meets ヨーグリーナ&サントリー天然水」と題してMVが製作された。
 2017年くらいからタイアップが増えていく。




 ポルカドットスティングレイ「パンドラボックス」 2018年5月9日

 2ndミニアルバム『一大事』より。
 オリコン最高4位までいっている。




 ポルカドットスティングレイ 『サレンダー』 2017年11月8日

 ソーシャルゲーム『23/7 -トゥエンティ スリー セブン-』イメージソング。




 ポルカドットスティングレイ 『ICHIDAIJI』 2018年5月9日

『わたしに××しなさい!』のTVドラマと映画の主題歌。




 ポルカドットスティングレイ 『ヒミツ』 2018年10月15日

 映画『スマホを落としただけなのに』主題歌。
 シングルとしてはこれがメジャー1stになる。
 映画はテレビで観たけど主題歌は印象に残らなかった。




 ポルカドットスティングレイ 『女神』 2019年11月8日

 3rdシングル曲。
 MBS/TBSドラマイズム『左ききのエレン』主題歌。




 ポルカドットスティングレイ 『トゲめくスピカ』 2020年12月16日

 3rdフルアルバム『何者』より。
 NHK『みんなのうた』の主題歌。




 ポルカドットスティングレイ × 神風動画 『化身』 2020年11月8日

 3rdフルアルバム『何者』より。




 ポルカドットスティングレイ 『FICTION』 

 3rdフルアルバム『何者』より。
 タイアップではないアルバム・オリジナル曲。




 ポルカドットスティングレイ 『ダイバー』 2021年9月15日

 eスポーツ・イベント"RAGE Shadowverse Pro League 21-22"の公式テーマ・ソング。




 ポルカドットスティングレイ 『POSE』(おふたりさま ver.)ライブ映像 from ポルフェス49 最終決着 2021年4月29日


 2019年に行われた武道館ライブも成功し、コロナが収束したらライブ活動も再開するだろうから、今後ますます活躍していくことになりそうだ。
 今回調べてみるまでこれほどタイアップ曲が多いとは知らなくて少し驚いた。どうして今まで知らなかったのだろう、と。


 公式サイト
 wikiページ


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