
勝手に発表シリーズの新規開拓アーティスト編の今回は、琴音(ことね)を紹介します。
琴音を紹介する際は必ずといっていいほど”テレビ朝日系列『今夜、誕生!音楽チャンプ』(2017年10月8日から2018年3月11日)で4週連続勝ち抜いてグランドチャンピオンを獲得した”という説明から始まる。
これが大きなきっかけになってデビューにつながったのは確かなのだけど、本人はあまり嬉しくない言われ方かもしれない。そういう紹介のされ方をするとなんとなく素人上がり(誰でもそうなのだけど)と思われがちで、色物に見られるところがあるから。
しかし、wikiのページやネットのインタビュー記事を読むとかなり早熟だったようで、小学生のときに音楽コンテストで優勝して以降、中学生になると作詞作曲やライブ活動もしていたというから、カラオケ番組出身のぽっと出の素人ではない。
『音楽チャンプ』という番組は観たことがないから知らないのだけど、”第4回「歌唱チャンプ」 & チャンプ決定戦”では幾田りら(YOASOBIのikura)に勝ってチャンピオンになったらしい。
選んだ曲がふたりとも秦基博の『ひまわりの約束』だったのは、何かの因縁だろうか。このとき、幾田りらが勝っていたら、琴音のデビューはなかったかもしれないし、違う形になっていた可能性が高い。
『音楽チャンプ』のときの映像はYouTubeなどにも残っているんじゃないかと思う。幾田りらについてのまとめ記事にもある。
幾田りらが去年の紅白にYOASOBIのikuraとして出場したことで立場は逆転して大きな差が開いてしまったけど、2000年生まれの幾田りらに対して2002年1月生まれの琴音は一学年下と同世代ということもあり、今後もどこかでふたりの道は交わることがあるかもしれない。
勝った方は忘れても、負けた方はきっと忘れていない。
ネットにいくつかのインタビュー記事があるので、琴音についてはある程度知ることができる。
『音楽チャンプ』を制覇した16歳。琴音の謎めいた素顔に迫る(長嶋太陽)
琴音、待望のメジャーデビュー オーディション番組出演からの怒涛の日々とこれから(黒田隆憲)
【インタビュー】琴音、少女と大人の境を超え優しい雨のように心に沁み通る1stシングル「今」(宮本英夫)
【琴音 インタビュー】自分自身の軸をしっかり持っていないといけない(千々和香苗)
琴音 『咲かない花』 2020年6月24日
2020年6月24日に発表された1stアルバム『明日へ』より。
琴音が作詞作曲をしている曲とmochiが作詞を担当している曲がある。
mochiという作詞家が何者なのかはよく分からない。今のところ琴音に提供しているだけのようだ。
琴音 『願い』 2018年7月11日
『音楽チャンプ』でグランドチャンピオンになったのが2018年3月。同じ2018年の7月にはオリジナル5曲入りの1st miniアルバム『願い』を自主製作ながら発表している。
そのことからしても、ただの歌ウマ女子高生ではなかったということが分かる。『音楽チャンプ』の優勝がなくてもいずれ出てきた才能に違いない。
メジャーデビューとしてはビクターエンタテインメントに所属した2019年ということになるだろうか。
琴音 『今』 2019年8月7日
1stシングルがこの『今』だった。2019年8月のことだ。
MVを見ると2018年の『願い』の頃はまだ少し素人っぽさが残っているけど、2019年の『今』ではすっかりプロの歌声と顔になっている。
しかし、このときまだ17歳だったことを思うと、早く見いだされた才能だったという言い方ができる。
故郷の新潟県長岡市のライブハウスで歌っているだけではデビューはもっとずっと遅くなっていただろう。
琴音 『君は生きてますか』 2021年6月21日
フジテレビの月9ドラマ『ナイト・ドクター』(2021年6月21日-9月13日 Web)のオリジナル・ナンバーとして採用された曲。
今後、ドラマ、映画、CMなどのタイアップが増えていくと更にメジャーな存在となっていくはずだ。
琴音 『ひとりひとつ』 2021年2月24日
クラシックの『シシリエンヌ』(フォーレ)をアレンジした曲。
『翼をください』、『防人の詩』とあわせて3部作として配信限定シングルとして発表した。
琴音 『ここにいること』 2019年3月6日
MVなしの曲だけだとどうしても再生回数が伸びない。
こういういい曲が埋もれてしまうのはもったいない。ぜひ、MVを作ってあらたにアップしてほしい。
琴音 『Hands』 2020年12月3日
ゲームソフト『ライザのアトリエ2 〜失われた伝承と秘密の妖精〜』(Web)のエンディングテーマ曲。
なるほど、ゲーム音楽にも合う。
他にも『夜音』、『記憶』、『キョウソウカ』もオススメ。
琴音 『Aries』 2019年8月7日
締めくくりはこの曲にした。
再生回数が926回というのはいけない。もっと多くの人に聴いてもらいたい曲だ。
琴音 公式サイト
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