
嘘つきか嘘つきでないかを見分けるのは簡単だ。
あなたは嘘つきですか? と訊けばいい。
嘘つきはたいてい、自分は嘘つきではないと答える。
その答えがすでに嘘だから嘘つき決定だ。
生涯嘘をつかない人間はまずいない。
しかし、もう少し賢い嘘つきは自分を嘘つきと認めるかもしれない。
ただし、その場合は堂々と認めるだろう。ああ、自分は嘘つきですよと。
けど、普通の人はあなたは嘘つきかと訊かれて嘘つきだと認めることをためらうはずだ。
それが正解の答えとなる。
嘘つきではない人間はためらいがちに嘘をつくこともあると答えるだろう。
その人は嘘をつくことはあっても嘘つきではない。