勝手に発表 ~「Kitriを絶賛紹介します」編

音楽(music)
夕空

”姉妹ピアノ連弾ボーカル・ユニット”という肩書きで紹介されることが多いKitri(キトリ)をあなたはご存じだろうか。
 私はつい最近その存在を知って、なんで今まで知らなかったんだ、私の馬鹿! と自分を叱った。
 どの程度世の中に認知されているか分からないのだけど、もし半ば埋もれているのだとしたらこんなもったいないことはない。
 私は声を大にして言いたい、あなたはkitriを聴くべきだ、と。

 京都出身(おそらく今も京都在住)の姉妹ユニットKitri。
 姉のMona(モナ)がボーカルとピアノの低音部を、妹のHina(ヒナ)がコーラスとピアノ高音部を担当する。Hinaは曲によってギターやパーカッション担当になる。
 作詞は姉妹で、作曲はMonaが行う。
 子供の頃からピアノを習っていてピアノ教師のすすめで連弾をするようになる。
 2015年、キトリイフというユニット名で活動を開始する。
 その後、大橋トリオに見いだされ、2016年に大橋トリオが映画『PとJK』のテーマ曲をやったとき、姉妹をボーカルとハミングで起用したことがメジャーデビューにつながった。
 翌2017年、大橋トリオプロデュースでユニット名を現在のKitriに改め、『opus 0』をストリーミング配信した。
 2019年、映画『“隠れビッチ”やってました。』の主題歌「さよなら、涙目」を発表。
 EPとしては同じ2019年に『Primo』を発売している。
 2020年にはファーストアルバムの『Kitrist』を出した。珍しいことにCDとアナログ盤も発売している。
 最初のユニット名の”キトリイフ”は木と鳥と葉(リイフ)を合わせた造語で、Kitriはクラシックバレエ『ドン・キホーテ』に登場する少女キトリに由来するのだとか。

 といった基礎知識はさして重要ではなくて、曲を聴けばKitriの魅力は分かってもらえるんじゃないかと思う。
 これほどの実力者がメジャーになっていないなんて驚きだ。
 NHKの人は早くKitriを見つけて1、2年の内に紅白に出てもらった方がいい。その方が国民のためになる。
 もう一度言おう、あなたはKitriを聴くべきだ、と。

 なお、YouTube上のKitri作品はWebサイトの埋め込みが禁止されているため、リンクを張っておくのでYouTubeで視聴してください。



https://youtu.be/If859lnHeA4
 Kitri 『赤い月』



https://youtu.be/XiaivRJJ1N0
 Kitri 『細胞のダンス』



https://youtu.be/aKsed7AdsT0
 Kitri 『矛盾律』




 Kitri 『硝子の少年』 / KinKi Kids(cover)

 何曲かカバー曲をアップしているうちの一曲(カバー曲はチャンネルが別なので埋め込み可になっている)。
 若いふたりがよくこの曲を知ってたなと思う。
 1997年に発表されたKinKi Kidsのデビュー曲で、作詞は松本隆、作曲は山下達郎。
 ジャニー喜多川からオリコンチャートの初登場1位とミリオンセールスという絶対条件を突きつけられたふたりの本気度が伝わる名曲だ。
 作曲を筒美京平ではなく山下達郎に依頼したのはジャニー喜多川の直感だったのだろうか。
 作詞も作曲もかなり苦労したようだけど、結果的にその使命は果たされることになる。
 Kitriが歌うと全然別の名曲となった。
 そもそもこの歌詞は10代の少年が歌うようなものではない。
 あらためて当時のKinKi Kidsの歌を聴くと、なんだか微笑ましい。歌はけっこう上手いんだけど、まったくハモらないのね、ふたり。
 山下達郎版と聴き比べるのも一興。



https://youtu.be/AQlxSd5GjoQ
 Kitri 『Akari』



https://youtu.be/uBOq-zbjOFE
 Kitri 『青い春』

 どこか暗くて怪しげなところが魅力のKitriなのだけど、こんな青春ソングもきっちり歌える。



https://youtu.be/mFM2DmPLxHM
 Kitri 『未知階段』

『青い春』を歌ったかと思えば『未知階段』のような世界観も描ける振り幅の広さも持っている。
 暗く重くても露悪的ではないから嫌な感じがしない。本質的に上品だからだろう。
 ピアノと歌に注目がいきがちだけど、歌詞のセンスも素晴らしい。



https://youtu.be/3OZfCDJhi2E
 kitri 『rhythm』



https://youtu.be/FaxJ5OFh_OQ
 Kitri 『羅針鳥』


 久しぶりに応援したいアーティストに出会った。単に好きで聴いているというだけでなく、CDを新品で買わなくてはとか、近くでライブがあったら見に行きたいといった気持ちになる。
 Kitriを少しでも世間に広めたい、というのが今回の記事の趣旨で、”勝手に発表”シリーズの「Kitri」編ということでお送りしました。

 これまでの勝手に発表シリーズは「音楽カテゴリー」にまとめてあります(過去ログに飛ぶときは”次”をクリックしてください)。

 

 Kitri『Kitrist』 



 Kitri『Kitrist Ⅱ』 
 
 
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