
人間何が幸いして何が災いするか分かったものではない。
ひょんなことから幸運が転がり込んでくることもあるし、よかれと思ってやったことが裏目に出て事態を悪化させることもある。
努力すれば必ず報われるというわけでもなく、努力が実を結ぶこともある。
人はそのことを説明しようとしたり呼び名をつけようとしたがるものだけど、すべては偶然のなせるわざかもしれない。
偶然とはつまり必然ということだ。何者かの意思というわけではない。
この世は不思議に満ち溢れているともいえるし、不思議など何もないともいえる。
結局はよく分からないというのが結論ともいえない結論で、それが唯一誠実な態度なのだろう。
分かってもいないことを知ったかぶりするのは愚かだ。