
ときどき、この世界の美しさに強く胸を打たれて立ち尽くすような思いをすることがある。
それはきれいな自然の風景だとか、きらびやかな夜景といったものではなく、人の営みや人間の存在そのものに対して感じるものだ。
もちろん、この世界のすべてが美しいだなどとは思っていない。人間は残酷な生きものでもある。
それでもこの世界が在り続けるのは、人間に可能性という救いがあるからだ。
もし私が神でもこの世界は捨てがたいと思う。
私にはまだ見えていない風景や、分かっていないことがたくさんある。
それは未来における私自身の希望だ。