近くて遠い

言葉
中秋の名月

 休まず歩き続ければ11年で月まで行ける。
 月は意外と近い。歩いて行ける距離なのだから。
 自転車なら3年。
 車なら半年。
 新幹線なら53日。
 飛行機なら16日。
 あと30年も生きれば、大林組が月までエレベーターを作ってくれそうだから、誰でも気軽に行ける時代が来るかもしれない。
 ただ、月は毎年3.8センチずつ離れて行っているので、そのうち地球の重力圏を脱してどこかへ飛んでいってしまう可能性もある。
 月は宇宙船だという説があるけど、宇宙船ならあれほど大きい必要はない。
 誰かがあそこに置いた可能性はある。地球の4分の1という巨大な星がどこかから飛んできて、地球からの重力と遠心力をぴったり釣り合わせてあの場所にとどまり、自転と公転がまったく同じ速度なんてことは偶然ではまず起こりえない。
 月があの大きさであの場所にあることでどういう利点があるかというと、地球の地軸と潮の満ち引きが安定するということがある。逆に言えば、月がなくなってしまうと地球の地軸と潮の満ち引きがものすごく不安定になる。
 更に地球が猛スピードで自転し始めて一日は6時間になる。そうなると地表ではとんでもないことが起きて、おそらく人間は生きてけない。
 だから、月はあそこになくてはならないのだ。
 そう考えた誰かがあの場所に置いたのだろう。
 その誰かは地球人が月を訪れることを歓迎しないかもしれない。
 月は近くて遠い星だ。
 
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