
変わらない日常の退屈さとありがたみと、両方が本当で、ありがたさしかないとは言えない。
たとえば有名になりたいと言う人がいるけど、有名になることでどれだけのものを失うことになるのか想像ができていない。言い方を換えれば、無名であることによってどれだけの利益を得ているか、多くの人は自覚できていない。
無名で退屈な日常をどれだけありがたいと思えるかが幸福の鍵になる。失ってから大切なものに気づいていては遅い。今そこにある日常を愛せなければ、どんな非日常も愛せない。
幸福とは何かといえば、それは幸福でも不幸でもないことをいう。それは言葉だけのものでも、観念だけのものでもなくて、実際にそうなのだ。幸福であることを追い求めることをやめなければ人は決して幸せにはなれない。
当たり前に今日が終わって、当たり前に明日が来る。そのことに幸福を見出さなければ永久に幸福の本質が見えないままだ。
12年変わらないサンデー料理は幸せな料理だと思う。自分が満足して変える必要がないと思えばそれは正しい。
そんなふうに料理を続けることができたこの12年は幸せな時間だったというべきだろう。
この先もまだ続くことを願っている。

「いつものサーモン」
サーモンは生のまま切り分けて、からししょう油ダレをかけて食べるのが一番好きで、これ以上のものは思い浮かばない。

「しめじ入りほうれん草の卵とじ」
ほうれん草を下茹でする。
鶏肉をオリーブオイルで炒める。
しめじ、ほうれん草を加え、酒、みりん、しょう油、和風だしの素、塩、コショウで味付けをする。
別に卵とじを作って、最後に混ぜ合わせる。

「野菜多めのトマトスープ」
ニンジンとブロッコリーを下茹でしておく。
酒、みりん、コンソメの素、水、塩、コショウに、キャベツ、ニンジン、タマネギ、シーチキン缶を入れ、煮込む。後半でブロッコリーを入れる。
ケチャップで味をととのえ、最後にとろけるチーズを加えて混ぜ合わせる。