
中川区春田にある神明社(地図)。
中村区から中川区にかけての広い範囲に伊勢の神宮の荘園があったため、このあたりは神明社が多い。町名をつけて区別しないと、どこの神明社のことを言っているのか分からない。
春田といっても名古屋市外の人はよく分からないだろうし、名古屋の人間でも私のように東北エリアの住人はピンと来ないかもしれない。JR関西方面を利用している人なら春田駅は知っているだろうか。
江戸時代は春田村だったところだ。
『尾張徇行記』に応永二年(1395年)の棟札があると記していることから、創建はそれ以前ということが分かる。室町時代か鎌倉時代か。名古屋南西部では古い神社のひとつと言えそうだ。
詳しくは神社サイトの春田神明社のページで。



正式な尾張造ではないのだけど、なんとなく雰囲気が残っている。
このスタイルは名古屋北東部にはほとんど残っておらず、南西部の神社めぐりをする中で見かける。
祭文殿の代わりに屋根付きの扉があって、回廊や瑞垣の代わりに塀で囲んでいる。
拝殿と祭文殿(本殿)との間に廊下などがない渡殿になっているのも特徴のひとつだ。江戸時代の絵図を見ると渡殿には玉砂利を敷いていたようだ。
ここはわりと古い神明社ではあるけど、社殿は神明社らしくない。
【アクセス】
・JR関西本線「春田駅」から徒歩約9分
・駐車場 なし
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