歯痛と油の油江天神社

神社仏閣(Shrines and temples)
油江天神社

 中村区中村町にある油江天神社(地図)。
 中村日赤と中村公園の中間あたりにある。
 油江(あぶらえ)はかつての地名で、泥江(ひぢえ)から転じたものではないかという説がある。近くには土江神社があり、それは土に点のある字で、同じく「ひぢえ」と読む。
「ヒヂ」は泥のことで、水気を含んだ土地から名付けられたと考えられる。
 中村の地は海抜が低く、古代は海の底で、海岸線が後退した後も湿地帯が多かった。今でも水に関係する地名が多く残っている。昔はもっとそうだっただろう。
 油江天神社については、分かっていることが少ない。祭神としているスクナヒコナ(少彦名命)も最初からそうだったのかどうかは何とも言えない。
 歯痛を治してくれるという評判がいつ立ったのかは分からないのだけど、社名にちなんで油をお供えして願い事をしたという。
 ただ、江戸時代に編さんされた『尾張志』などにはその手の話が出てこないため、歯痛や油云々というのは意外と最近のことかもしれない。
 詳しくは神社サイトの油江天神社のページで。



油江天神社拝殿




油江天神社拝殿の中




油江天神社社殿外観




油江天神社境内の風景




油江天神社木製鳥居

 こぢんまりしてしまってはいるけど、なかなかいい神社だと思う。

【アクセス】
 ・地下鉄東山線「中村日赤駅」から徒歩約5分
 ・駐車場 なし
 
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コメント
  • 「油江」は相当古いかもしれません
    2024/02/19 20:21
    油江天神をご紹介してくださりありがとうございます。

    「油江」という地名がかなり古い可能性があるかもしれません。というのも、1282年付の『尾張国千代氏荘坪付注進状案』に愛知郡西条の里名として「油江里」「土江里」とあります。これは条里制の名残と思われます。

    おそらくは、「油江」「土江」という地名は条里制の時代からあるもので、『尾張国神名帳』の「油江天神」はこれに相当するものと見て良さそうです。なお、平城宮跡から「尾張国愛知郡油口里」と書かれた木簡が出土しており、これも油江に関係しているかもしれません。
    https://mokkanko.nabunken.go.jp/ja/6AFITG110119
  • 音が先かも
    2024/02/21 14:59
    >kkさん

     こんにちは。
     コメントいただきありがとうございます。

     油江や土江(ひじえ)あたりは何か関係ありますね。
     神社の祭神からもそれが推測できます。
     ただ、土江から油江に転じたという説はどうなんだろうと思います。
     油と土はもともとの正字なのか、最初に音があって字を当てたのか。

     地名って、それこそ縄文や弥生からあったと思うんですよ。
     正式なものではなくても、仲間内で通じる呼び名みたいなものは必要だったはずで、それが後に地名として定着したというパターンがけっこうあるはず。
     後世のこじつけみたいなのはかえって違うのかなと思ったりします。
     湿地帯だから土江なんてのも、ちょっと単純すぎる発想かなと。

     油江神社は相当な古社っぽいですが、式内社ではないんですよね。
     そのへんの理由は何なのかなと思います。
  • No title
    2024/02/21 22:43


    ご返信ありがとうございます。

    『尾張国千代氏荘坪付注進状案』では「油江里」と「土江里」は別々の里名として挙げられているので、土江が油江に転じたという話は違うのではないかと個人的には考えています。

    古社であるのに式内になっていないのは確かに気になるところですよね。。。
  • Re: 油と土
    2024/02/23 15:49
    >kkさん

     こんにちは。
     コメントありがとうございます。

     油江と土江はやはり別でしょうね。
     でも、近しい関係にはありそうです。
     江はなんとなく水辺を連想させますが、もしかしたら”郷”という意味かもしれません。
     ”ごう”が転じたもので。
     いずれにしても、油や土ってどこから来ているのかが気になるところです。
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