
名古屋市中区新栄3丁目にある白山神社(地図)
都会の真ん中に残された古墳の上に建つ神社だ。
社伝によると創建は712年という。これはちょっと信じられないのだけど、江戸期に建てられたような新しい神社でないことは確かだ。一番古い棟札として室町時代前期の1377年のものが残っているという。
街中にもかかわらず古墳が破壊されずに残ったのは、早い段階で白山社が建てられたからだろう。大須にあった二子山古墳などは影も形もなく、那古野山古墳はわずかに一部が残るだけとなっている。
詳しいことは神社サイトの新栄白山神社のページで。
駐車場はここから入っていって、鳥居を通り過ぎて坂を上ったところにある。


このあたりも第二次大戦の空襲で焼けてしまった地区で、社殿は戦後の昭和26年に再建された。
昭和34年の伊勢湾台風でも被害に遭っている。現在の拝殿はその後の昭和42年に造営されたものだ。
そんな経緯があってコンクリート造にしたのだろうけど、古社らしさがなくなってしまうのが残念なところだ。

この神社は南の正面入り口よりも北側の入り口から入る方が雰囲気が出る。
社殿は前方後円墳の後円の上に乗っている。北側から上がっていくとその感じが分かる。

もともと由緒が書かれていたのかどうか、消えてしまって何も分からない。




街中とは思えないほど多くの木々が残っている。にもかかわらず、境内はなんとなくそわそわして落ち着かない。しっかり鎮まっている感じがないのは、古墳上ということと関係があるのかどうか。


境内末社に、床主宮(とこぬしぐう)と菊里屋根神社がある。
菊里屋根神社はかつて菊里町にあった屋根神様で、行き場をなくしてここに移されてきた。
【アクセス】
・地下鉄東山線「新栄町駅」から徒歩約14分
・JR中央本線「千種駅」から徒歩約20分
・駐車場 あり(無料)
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