
名古屋市北区志賀町にある児子社(ちごしゃ)。
たまたま通りかかって寄ってみたら思いがけずいい神社で驚いた。こういう出会いは嬉しい。お気に入りの神社がまたひとつ増えた。
『尾張国神社考』の津田正生に言わせると、山田郡綿神社は実はこの神社なんだそうだ。初めは半信半疑だったのだけど、いろいろ調べて考察してみると、ない話ではないと思うようになった。なにより自分の感覚として、この神社はただ者じゃないと思ったその直感を信じたい。式内どうこうは別にしても、ここは歴史と由緒ある神社と私は見た。
そのあたりのことについては神社サイトの児子八幡社のページに書いたので、よかったら読んでみてください。

南の鳥居前の社標は八幡社になっている。
あとから八幡社を合祀して児子八幡社などと呼ばれるようになったのだけど、現在の正式名は八幡社となっている。ただ、神社の本体は児子社だ。地元の人たちも児子社と呼んでいるんじゃないだろうか。

一の鳥居から入って参道を進み、二の鳥居の前に来ると一般道が思い切り横断している。たまにこんなふうに神社が途中で分断されているケースがある。境内を大きく削られることを思えば、道が横断する方がまだましか。
それにしてもいったん気持ちが途切れることは確かだ。気を取り直して二の鳥居をくぐって拝殿の方に進む。


空襲で社殿は焼けずに残ったというから、現在のものは江戸期に修造されたものかもしれない。




陶製の狛犬が境内社の前の岩場に無造作に置かれていた。陶製だけに岩に固定してあったかもしれない。

楠のご神木。

境内社の秋葉社。

昭和以降、式内社の逆転劇といったものがあったのだろうか。決定的な証拠でも出ない限りまずあり得ないのだろうけど、そもそも式内社を名乗っている神社でも確固たる証拠を持っている神社は少ないという。ごく一部をのぞいて、ほとんどが論社に過ぎず、他に候補がないという理由だけで名乗っているところもあるに違いない。
それはともかくとして、児子社はいい神社だから、オススメしたい。何がどういいのかと訊かれるとどう説明していいのか分からないのだけど。
【アクセス】
・地下鉄名城線「黒川駅」から徒歩約8分。
・駐車場 なし
・拝観時間 終日
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