
他県の人から見て名古屋の街に魅力がないと感じるのは、名古屋のことをよく知らないことが一番の要因だと思う。それは知ろうとしない側よりも知ってもらおうという努力が足りない名古屋側に責任があるかもしれない。
確かに、東京、大阪、京都のように見所満載とはいかないし、札幌や博多や横浜なんかに比べてメジャーな観光スポットが少ないということはある。ただ、名古屋も細かいところを見ていけば面白い場所はたくさんあるわけで、そういうところをもっと積極的に情報発信していけば、もう少し名古屋について興味を持ってもらえるんじゃないかと思うけどどうだろう。訪れるかどうかは個人の判断として、まずは知ってもらわなければ始まらない。
たとえば、写真を撮るという目的で名古屋にやってきた男女を私が案内すると考えたとき、名古屋城やテレビ塔や東山動物園なんかに連れていっても面白くない。ひとつのモデルコースとしてこんなものを提案してみる。
まずは四間道。江戸時代から続く風景は名古屋では貴重だ。
続いて円頓寺商店街。名古屋の古きよき商店街の風情を楽しむことができる。
更にそのまま歩いて明道町の駄菓子屋問屋街。名古屋でもかなりマニアックなディープ・スポットだ。
お昼は名古屋めしでもいいのだけど、何か買ってノリタケの森でのんびり食べてもいい。
午後は古い町並みが好きなら、有松、中小田井があるし、建物好きなら白壁で川上貞奴邸や豊田佐助邸へ行くのもありだ。
熱田神宮をはじめとした神社巡りコースや八事興正寺などのお寺巡りコースでも行く場所に事欠かない。
夕景は名古屋港も捨てがたいけど、個人的には向野橋から撮る鉄道と名駅風景をおすすめしたい。
夜景まで撮る時間があるなら、ルーセントアベニューを撮ってからミッドランドスクエア展望台へ行くのがいい。
夜の別コースとして、潮見から見る工場夜景や、潮見ジャンクション、清洲ジャンクション、黒川ジャンクション、楠ジャンクションなどのジャンクションめぐりなんてコースも考えられる。
今回は写真を撮るならという観点から選んだひとつのコースで、まだまだ他にも見所、撮り所はあるし、家族連れなら家族連れ用のコース設定もできる。
名古屋は見るところが何もないとは思わない。リニア・鉄道館に続いて、今年の4月にはレゴランドもオープンするし、キッザニアができるという話もある。
リニアの東京-名古屋間の開業予定が10年後の2027年。
名古屋にすごくいいところはなくても、ちょっといいところならたくさんある。写真を通じてそういう場所の魅力を伝えていければいいなと思っている。
今日は名古屋の風景をお送りします。

名古屋城天守。

堀川の風景。

堀川に架かる五条橋。

黒川樋門(くろかわひもん)。
庄内川から黒川(堀川)に水を引き入れるために作られた樋門。水路は矢田川の地下を通っている。

平和公園にある虹の塔。
中にステンドグラスがはめ込まれていて、差し込む光が七色に見える。

東山スカイタワー。

ゆとりーとライン。
名古屋ガイドウェイバス。専用軌道を持つ半自動運転のバス。渋滞や遅れ知らず。

東山動物園にある観覧車。

金城学院大学。

ザ・シーン城北。
名古屋で最初にできたタワーマンション(1996年)。高さ160メートルは現在でも名古屋で二番目に高い(一番は熱田区にあるザ・ライオンズ ミッドキャピタルタワー)。

オアシス21とテレビ塔。