
OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 / OLYMPUS 9-18mm
名古屋市天白区八事の神社というと塩竈神社が有名で、八事神社はあまり知られていない。
地図を見ると隣り合わせというか、同じ敷地にあるのかとさえ思えるのだけど、実際に行ってみると入り口が離れていて全然違う場所のように感じた。もちろん、境内もつながっていない。
八事神社の駐車場には、ここは塩竈神社ではありません、という太字で注意書きがある。間違ってこちらに迷い込んでくる人がいるのだろう。そういう人たちにとって八事神社は、八事のじゃない方神社といえるかもしれない。
村社とあるくらいだから昔からこの地区の守り神として大事にされてきたのだろう。しかし、それにしては情報が少なすぎてどんな神社なのかよく分からない。分かっているのは、明治43年(1910年)に八幡社のある場所に下八事の一之御前社と八幡山の高峯神社を合祀して八事神社と名を改めたということくらいだ。創建年や八幡社の由緒などについては全然分からない。
境内の由緒書きによると室町時代には村民の崇敬を受けていた記録があると書かれている。
八事のこのあたりは小山というか丘陵地帯で、江戸時代には景勝地として尾張藩の人々が行楽に訪れた場所だったという。室町時代、もしくは鎌倉時代あたりにひとつくらい神社があってもよさそうではある。
いずれにしても八事神社に関してそれ以上のことは分からない。訪れてみた感想も、なんというか捉えどころのない神社という印象だった。
訪ねたのは初夏のことだ。

拝殿は真新しいコンクリート造で、最近建て替えられたものと思われる。
賽銭箱もまだそれほど日焼けしていないから新調したものだろう。
昭和10年に愛知縣護國神社の拝殿を移築したと由緒書きにあった。それを見てみたかった。

境内全域はこんな感じ。こうして全体として眺めてみると拝殿だけが取って付けたような感じに見える。
祭神はもともと八幡神社なので応神天皇と、あと一之御前神社で大伴武日命(オオトモノタケヒノミコト)を、高峯神社で高峯大明神(タカミネダイミョウジン)を祀っている。
一之御前神社というのもよく分からない神社で、熱田神宮に境内社がある他、尾張旭市にも一之御前神社があり、名古屋市瑞穂区や豊明市にもある。
オオトモノタケヒというのは馴染みがない。大伴連の遠祖で、ヤマトタケルが東征したとき従者をつとめたとかなんとか。熱田神宮の社は熱田大神(あつたのおおかみ)の荒魂(あらみたま)を祀っているという。熱田神宮といえばヤマトタケルの草薙の剣を御神体とするくらいだからヤマトタケルとは縁が深い。一之御前神社はやはり熱田神宮の関係ということになるだろうか。尾張旭の社は祭神の調べがつかなかった。
高峯大明神は山の神ということか。


境内社として、山神社、冨士社、白山社、秋葉社がある。

八事神社に関してはまだ未消化なままなのでちょっと気になる。何か分かったらあらためて書くことにしたい。
記事タイトルとURLをコピーする