
OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 / OLYMPUS 9-18mm
名古屋大須の矢場町にランの館ができたのが1998年(平成10年)。私が初めて訪れたのは2007年のことだった。
月日は流れて2014年(平成26年)、ランの館は閉館となった。話題になっている場所へ一度は行くけど二度は行かないという名古屋人気質がここでも犠牲者を生むことになった。来場者の低迷で、名古屋市の仕分けを食らってしまったのだった。
そのランの館が無料の市民公園として生まれ変わったのが2014年9月。名前は公募から選ばれた久屋大通庭園「フラリエ」に決まり、再出発することになったことをニュースで見て知って以来、一度行かなければいけないとずっと気にはなっていた。ようやく行けたのが今年2016年の9月ということで、フラリエ誕生から2年も経ってからとなってしまった。
ランの館のときも、どんな施設か説明するのが難しかったのだけど、フラリエについても同じことがいえる。ランの館の名残をとどめた市民公園兼飲食店とでもいったらいいだろうか。植物園というほど植物が充実しているわけではなく、飲食店施設としても中途半端だ。一番近いのはノリタケの森のような感じといえば名古屋の人なら分かってくれるかもしれない。あそこに比べたら規模はずっと小さいけれど。
ちなみに、愛称のフラリエは、「ふらり」+「フラワー」+「アトリエ」を組み合わせた言葉なんだとか。
言葉で説明しづらいので、写真で説明してしまおうという試みなのだけど、果たしてどれくらい伝わるだろうか。







雑貨店が入る北ウィング。

ランの館時代は蘭を観賞するためのメイン施設だったクリスタルガーデン。
今でも少し蘭が展示されている。イベントなども行われるようだ。

西ウィングにはカフェやレストランが入っている。

蘭の鉢なども売っている。

ビールやワインなども飲むことができる屋外のガーデンキッチン。バーベキューもできる。

写真を撮るためにフラリエを訪れてみて思ったのは、ここは舞台だということだ。フラリエ自体は被写体としては物足りないけど、舞台としては整っている。あとは登場人物を配置するなり、イベントなりがあれば、ここは絵になる。逆にいえば、舞台だけ整っている空っぽの空間でしかない。フラリエそのものを撮っても楽しくない。結婚式もできるようなので、それなら撮ってみたいと思う。
季節としては断然、春がいいだろう。夏は花が少なかった。クリスマスシーズンは何かイベントなどしてそうだから、夜に訪れるのもいい。
年末年始以外は年中無休で、開園時間は午前9時から午後5時半まで。
ガーデンキッチンやカフェなどは22時半までやっている。
有料駐車場が隣接している(18台)。
名古屋人はお得やタダに弱いといわれる。お金を出してまでランの館に行きなくないけどタダならフラリエに行ってもいいという人は多いはずだ。ただ、最初にも書いたように、特別気に入らないと一回行って終わりということが多々あるわけで、イタリア村のことを考えると、フラリエも安泰とはいえない。テナントが撤退すると危ういことになる。
県外の人にすすめられるほど魅力的とはいえず、名古屋の人にも強く推薦できないとなると、これ以上私はフラリエについて語る資格がないかもしれない。いやいや、フラリエ大好きですよという人もたくさんいるに違いないけど。
舞台が整っているということで、モデルさんの撮影には向いていると思う。許可が必要なのかどうかは知らないけど、この日もおめかしをした子供たちをカメラマンが撮影していた。
上手く活用できればいいスポットだから、今後も続いていってほしいと思う。