
OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 / OLYMPUS 9-18mm
旅する蝶、アサギマダラを求めて南知多へ遠征。のんのさんと一緒に向かった。
目指したのは南知多のアサギマダラ・ポイント、冨具神社(ふぐじんじゃ)だった。
野間海水浴場のすぐ南、冨具崎港の東の高台に位置している。
ここの境内にフジバカマが咲いていて、南へ旅をする途中に立ち寄るらしいという、わりとぼんやりした情報のみで出向いていった。
東山植物園や森林公園でも撮れるアサギマダラをわざわざそんな遠くまで撮りにいったのには理由がある。それは、海バックで飛んでいる姿を撮りたいと思ったからだ。海沿いにいるならひょとして撮れる可能性があるんじゃないかという淡い期待を胸に抱いてた。
しかし、そんな簡単なわけがないというのは、着いてすぐに分かった。木々に囲まれた神社の境内に立ったとき、夢はもろくも崩れ去った。こりゃダメだと。
いや、それ以前にアサギマダラがまったくない。確かに好物のヒヨドリバナは少し咲いているものの、影も形もなく、いそうな雰囲気すらなかった。
もう一つの情報として、近くの冨具崎公園というところにフジバカマを植えてアサギマダラを呼び込んでいるというのがあったので行ってみたのだけど、そこでもまるで可能性は感じられなかった。フジバカマもほとんど咲いていないし、まったく途方に暮れてしまった。
南知多のアサギマダラたちはどこへ行ってしまったのだろう。タイミングが悪かっただけなのか。
粘るかあきらめるか考えて、三ヶ根山へ行こうということになった。5月に三ヶ根山スカイラインへアジサイを撮りにいったとき、アサギマダラの飛来地という看板があったのを思い出したのだった。
南知多から三河へ。結局、南知多の滞在時間は30分ほどだったろうか。海の近くまで行きながら、海岸に近づくこともなくあとにしたのだった。

この日の目的はアサギマダラで神社ではなかったので、冨具神社はさらっと参拝しただけで終わった。
志那津比古命と志那津比賣命を祀る歴史のある神社のようだ。





三ヶ根山スカイラインの山頂近くで、ようやくアサギマダラに出会うことができた。
山頂駐車場近くに姿がなかったので、少しくだった登山道へ入っていったらそこに来ていた。
6、7匹(頭)くらいいただろうか。もう少しか。
しかしながら、登山道ということで海バックの念願は叶わず。これなら東山植物園とたいして変わらないと思う。
飛翔姿も撮りきれなかった。



わずかに可能性を感じたのは、第二見晴台近くだった。
海を見下ろす場所に飛んでくることがあって、高さと距離さえ合致すれば海バックで撮れないことはないと思わせた。
ただ、山の上ということで海までの距離が遠いから、思い描いていた海バックの飛翔姿ということにはならない。
海を渡って旅をしていく蝶だから、むしろ海岸線で待ち構えていた方が可能性があるのだろうか。


結果的に海とアサギマダラという組み合わせで撮ることはできなかった。それでも、海のそばで見たアサギマダラは格別なものがあった。撮れなかったけど、空高くを飛ぶアサギマダラの姿も見ることができた。
海バック撮りはこの先も見果てぬ夢となるだろう。それでも、わずかな光が見えたのは、今回のアサギマダラ遠征での大きな収穫となった。いつかどこかで千載一遇のチャンスが訪れることがあるような気もしている。