スイカと私のよそよそしい関係に終止符を打つために 2006年8月25日(金) - 現身日和 【うつせみびより】

スイカと私のよそよそしい関係に終止符を打つために 2006年8月25日(金)

この夏最後になりそうなスイカ

Canon EOS 10D+Super-Takumar 50mm(f1.4), f2.0, 1/40s(絞り優先)



 スイカが嫌いなわけではないのだけれど、出された瞬間、2秒で食べてしまう志村けんのようにスイカ好きなわけでは決してない(志村けんもたぶんそんなにスイカは好きじゃないんだと思うけど)。もらいものが冷蔵庫に入っているのが目に入る。アクエリアスを飲んで冷蔵庫を閉める。また冷蔵を開けるとスイカと目が合う。そろそろ食えよとスイカが言ってるような気がして思わず目を背け、アセロラドリンクに手が伸びる。そうやって3度、4度と逡巡した後、いよいよ食べないとしなびてしまうぞというところでようやく手が伸びるのだった。このスイカも、そんな感じで切り分けてはみたものの、食べたのは2日後というやつだ。ちょっと水分が飛んで、しなっとしている。今年は3回くらい食べたからもう充分だ。このひと切れでもう終わりにしよう。さよなら、スイカ。また来年の夏に会おう。
 子供の頃からスイカがあまり好きじゃなかった。大きな理由として、種を取り出すのが面倒だからというのがある。いや、正確に言うと、種を噛んでしまったときのあのガリッという感じがすごくイヤなのだ。貝の砂を噛んだときのように。指で種を取りながら食べるのももどかしいし、手がびちゃびちゃになるのもどうにかして欲しい。それじゃあ、種なしスイカはどうなんだというと、あれはあれでなんか違和感があって好きになれなかった。なんだそれ、単なるワガママじゃないかと人は言うだろう。私もそう思う。思うのだけど、スイカに関してだけはどうもだだっ子のようになってしまう私なのだ。黄色いスイカもどうなんだ、とスイカ全般にケチをつけてしまいがち。スイカ農家に婿養子にはいけそうにない。

 スイカの原産地は南アフリカの砂漠だと言われている。その起源は古く、原種は3000万年ほど前にはもうあったという説もある。4,000年ほど前の古代エジプトなどでもすでに栽培されていたというから、人類にとっては古くから馴染みの深い食べ物と言えるだろう。一応、野菜に分類されるけど、これだけ汁気が多いとやっぱり果物だろうと思う。
 11世紀には中国に、ヨーロッパには16世紀初め、アメリカには17世紀に伝わったそうだ。
 日本にはいつ入ったのかはいろんな説があってはっきりしない。16世紀にポルトガル人が持ち込んだとか、17世紀に中国から入ってきたのだとか、平安時代の記録にスイカらしきものが登場するからもっと前だったんじゃないかなど、いろいろと言われている。いずれにしても、一般庶民が普通にスイカを食べるようになるのは、もっとずっと後になってからだ。
 スイカの栽培が盛んになったのは江戸時代中期だ。品種改良も進み、日本各地で名産品となっていった。ただし、この頃までのスイカは黒い色をしている。おそらく光沢のあるカボチャのような感じだったんじゃないだろうか。私たちにしてみたらスイカというのは緑色で黒い線が入っているものという思い込みがあるけど、あれはけっこう最近になってからなのだ。江戸時代にタイムトラベルするときスイカを手みやげに持っていくのはやめておいた方がいいかもしれない。そんなものスイカじゃねぇ、てやんでぇとか言われて気味悪がられる可能性が高い。それに、江戸人は赤い果肉を気味悪がってあまり食べなかったらしいし。
 明治になると、外国からいろいろな品種のものが入ってくるようになり、ここでようやく現在のスカイの基本になるものが出来上がった。「大和」などがそれに当たる。
 昭和に入ると、スイカは黒色から私たちが見慣れた緑と黒の模様となる。奈良を中心とした大和西瓜と、関東を中心とした都西瓜の二大品種が生まれ、現在へと至っている。世界には150種類ほどのスイカがあるそうだ。

 スイカを漢字で書くと西瓜だけど、これは中国の言葉だ。中国から見て西のシルクロードからやって来たということで、この字を当てたようだ。発音はシィグァといった感じで、日本語のスイカはこれが転じたもののようだ。
 スイカに関するちょっとした雑学で知っておきたいのは、東京オリンピックのマラソン金メダリストであるエチオピアのアベベは、スイカをつぶした特製ジュースを飲んで勝った、ということだ。え? 知らない? 裸足のアベベ。ついでに言うと、東京オリンピックではちゃんとシューズを履いていたのに、なんで前回のローマでは裸足だったかというと、シューズがレース直前になって壊れてしまったからだ。谷口のぬげちゃいましたに近いものがある。そりゃ裸足でも優勝できる人に靴を履かしちゃ誰も勝ち目がないぜ。
 雑学ついでにちょっとだけデータを。スイカの生産量ベスト3は、熊本県、千葉県、山形県で、意外にも愛知は5位に入っている。渥美あたりでたくさん作ってるんだろうか。
 スイカ好きの都市は、鳥取市、熊本市、富山市で、スイカを食べないのは甲府市、福島市、福井市なんだそうだ。何か特別な理由があるのか、たまたまなのかはよく分からない。甲府は鳥取の3分の1しか食べないというからには何か理由がありそうにも思える。

 スイカの効用としては、まずその水分の多さによる利尿作用が挙げられる。90%以上が水分というからほとんど水のようなものだ。栄養素としてはビタミンAが白血球の働きを助けて、ガンや白内障の予防につながるという話もある。
 それからやっぱり甘さが命。最近はスーパーなどで糖度を表示してあるところも増えてきた。13%以上なら確実に甘いと言えるだろう。よくスイカをやたら叩いてる人を見かけるけど、あれはホントに分かって叩いてるんだろうか。主婦の勘が冴え渡っているのかもしれない。ボンボンと鈍い音がしたら熟れすぎで、軽い音だと若すぎる。ポンポンと軽快に響くのがいいと言われている。
 甘いのは中心の部分なので、切り分けるときはすべてに甘い部分が入るように放射状に切り分けるといい。冷蔵庫で冷やしすぎるとかえって味が落ちるので、15度くらいがいいとされている。
 スイカをとことん食べ尽くしたいという人は、皮を漬け物にしたり、種を煎ってお湯を注いでお茶にしたりなんてのもいいらしい。私はそこまで深くスイカと関わりたいとは思わないけど。
 そうそう、カブトムシにスイカをあげてはいけない。食べるけど下痢ピーになってしまってカブトをかえって弱らせてしまうから。

 たいして好きじゃないスイカのことにやたら詳しくなってしまった私。こうなったら、もっとスイカと親交を温めるべきなのかもしれない。そこで思いついたのがスイカヘルメットだ。
 まずは頭のサイズに合ったスイカを買ってくる。それを思い切って半分に切り、スプーンで中身をすっかり食べ尽くす。そしておもむろに頭に乗せれば完成だ。
 もし、スイカヘルメットをかぶった男がスクーターに乗っていたら、きっと私です。信号待ちのとき、目隠ししたまま近づいて棒で私の頭を叩かないでください。
関連記事ページ
コメント
非公開コメント

スイカ、好きです。

この記事、楽しく読ませていただきました(^w^)
スイカと言えば、スイカマン?
スイカの種を食べて、お腹の中からスイカが生えてくるあれです(笑)
手足の先にも小さいスイカが出来ちゃうんですよね・・
志村けんの、あのコントが笑いのツボにハマり、、この話題が一度は出てくる我が家です~(^-^;
スイカマン、、オオタさんは知らないかも?

2006-08-26 19:38 | from miyu | Edit

志村けんは衰えてなかった

★miyuさん

 こんにちは。
 miyuさん、スイカ好きなんですかー。
 じゃあ、私がもらったスイカをパスしてあげたいくらいです(笑)。
 けど、スイカが好きじゃないって日本人はどちらかというと少数派なのかもしれないですね。

 スイカマン? 知らないなぁ。(^^;
 来年までに勉強しておきますね(笑)。

 スイカといえば、やっぱり志村けんですね。
 少し前にナインティナインの番組で志村けんが出てきて、往年のスイカ早食いを見せてくれたんですよー。感動。(T_T)
 相変わらずものすごい早さでした(笑)。
 miyuさんも私がスイカ送ったら、早食い見せてくださいね。
 え? 無理?
 コント赤信号の渡辺がやっていたコーラの早飲みでもいいですよ。

2006-08-27 00:13 | from オオタ | Edit

こりゃまた、随分アートなスイカの写真ですね
よく見たら、Super-Takumarで撮ってる~~



2006-08-27 09:04 | from ただとき

琢磨な私

★ただときさん

 そうなんですよ、最近、琢磨な私なのです。
 TAKUMARのクセというか、深さが楽しい。キヤノンなんかとは全然味付けが違っていて。
 レタッチソフトで加工していくと更に面白い感じになります。アンダーにしてもオーバーにしても。
 大昔のレンズなのに。

2006-08-28 03:50 | from オオタ | Edit

トラックバック

https://utusemibiyori.com/tb.php/349-becaaa76