
SONY α55 + SONY 35mm f1.8 / TAMRON 10-24mm
名古屋港に寄港していた大型帆船の日本丸が出港するところを撮りにいってきた。今年で3度目になる。
おととし初めて行ったときは日本丸と海王丸の同時寄港で、去年は海王丸、今年は日本丸だった。
とにかく、別れのシーンの登檣礼(とうしょうれい)が撮りたい私としては、寄港最終日のこの時間に合わせて行くことになる。ポジショニングはもちろん、園児たちの後ろだ。
船が岸壁を離れ、マストに登った練習生たちが、ごきげんようーと声を揃え、岸にいる園児たちも、ごきげんようー、きをつけてー、と大きな声で別れの挨拶をする。たぶん意味はよく分かっていないのだろうけど、わけもなく胸が熱くなるのだった。





港を離れた日本丸は、門司港へ向けて旅立っていった。
また来年も行くことになると思う。

せっかく名古屋港まで行ったのならイタリア村の跡を見なければならない。
まだ残っていると安心したのだけど。



左へ移動すると、何かが足りない。しばらく考えて、塔がないことに気づく。門もない。それらがあった場所は舗装された空間になっていた。びっくりした。
なんとなくそのまま残り続けるものと思い込んでいたので、けっこう悲しかった。お店が入っていた建物も近い将来取り壊されてしまうのかもしれない。
一年という月日は、短いようで長い。街の風景が一変してしまうのに充分すぎる時間だ。

名古屋港に鉄道用の線路の跳ね上げ橋があるというのを少し前に知って、見にいってみた。
堀川の河口にそれはあった。

笹島駅と名古屋港駅を結ぶ臨港鉄道東臨港線の線路で、昭和2年(1927年)に完成したものだそうだ。
昭和62年(1987年)に臨港鉄道が廃線となり、現在はこの姿のまま保存されている。
現存する日本最古の跳ね上げ橋で、国の登録有形文化財ならびに経済産業省の近代化産業遺産に認定されている。
そんな名古屋港行きだった。