立秋の松平郷で秋の四草を見つけてフィルムで撮るの巻 - 現身日和 【うつせみびより】

立秋の松平郷で秋の四草を見つけてフィルムで撮るの巻

フィルムでオミナエシ

Canon EOS 10QD+EF28-105mm(f3.5-4.5)+FUJIFILM ISO800



 暑さ真っ盛りの中、名古屋よりは多少涼しい奥豊田の松平郷へ行ってきた。お気に入りの場所で、いつ行っても体が馴染んで居心地がいい。しかし、暑いことは暑い。短い距離でも歩くと汗が流れる。自動販売機のような近代兵器は配備されてないので、夏にここを訪れるときは水筒持参で行くことをおすすめする。いや、ペットボトルでもいいんだけど。
 今回は久しぶりにフィルムカメラ(EOS 10QD)を持ち出して使ってみた。無駄打ちが出来ないとなるとどうしても消極的になってしまうのがフィルムの難点ではあるけど(問題は私の貧乏性にあるとも言える)、一枚を大切にする姿勢を思い出すために、たまにはフィルムを使うのもいい。ファインダーが見やすくて楽しいというのもある。
 ところで、スキャナの調子がおかしくなった(D2400UF)。色が変になったり、なんとなくぼんやりした感じになったり、妙に暗くなったりして、まともな写真が出来上がってこない。トロい、暗い、変、とダメダメとなった私のスキャナ。あまりにも使わなすぎたのがいけなかったか!?
 でもまあ、今日のところは仕方がない。調子が戻ったら写真を入れ替えよう。というか、スキャナ、買い換えよっと。Canonはやめて次はEPSONにしよう。

 今回は、秋の七草の中から3枚。まず一枚目はオミナエシ(女郎花)とハギ(萩)。
 秋の七草の大部分は夏に咲く花なので、もうあちこちで咲き始めている。萩はちょっと今年は遅いようだけど、オミナエシはもう今が盛りだ。松平郷でもあちこちに咲いていた。そういえば今日はもう立秋、秋の始まりだ。秋の七草が咲き始めてもおかしいことはない。
 沖縄以外の日本全国と、中国からシベリアあたりに自生している二年草(または多年草)で、日本では万葉の昔から親しまれ、愛されてきた。里や野山の日当たりのいい場所に咲いているけど、最近は純粋な野生は少なくなっているという。
 女郎花というのは『源氏物語』の時代に使われるようになった当て字らしく、女飯(オミナメシ)が転じたものとも、若い女の人を表す「をみな」と圧するという意味の「へし」から女性をも圧倒する美しさという意味で名づけられたなどとも言われている。
 中国では「黄花竜牙」と、えらく強そうな名前が付けられているわりには雑草扱いで関心は低いとか。
 これによく似た白い花でオトコエシ(男郎花)というのもあるらしいのだけど、私は見たことがないので知らない。

 萩もやっぱり8月くらいから咲いてくるから、夏の花というイメージが強い。萩といえばたいてい山萩を指す。他にもマルバハギ、キハギ、シラハギ、ツクシハギなどがある。
 これは日本の各地で普通に自生していて珍しくない。遠目に見ると地味な花だけど、近づいてよく見ると、ピンクのきれいな花をしている。こんな花にも目を付け愛でてきたあたりは、さすが日本人と思わせる。『万葉集』で最もよく詠まれているのがこの萩だ。
 日本以外では朝鮮半島、中国にも自生しているそうだ。山の荒れ地などにもたくましく咲いているから、きっと向こうではこれも雑草ならぬ雑木扱いなのだろう。
 お彼岸にそなえたりするお萩は、この萩から来ている。萩の咲く頃に作って食べることから萩餅と呼ばれるようになり、それが御萩(おはぎ)となった。

フィルムでキキョウ

 ちょっと変な色になってしまったけどキキョウ(桔梗)。
 キキョウはたぶん、秋の七草の中で一番早く咲く花だ。7月くらいにはもうすっかり咲いている。日本、中国、朝鮮半島が自生地で、これはさすがに向こうの人たちも無視できない花だろう。薄紫で上品でありながらしっかり存在感がある。これも野生はかなり減ってきているらしい。
 山上憶良が詠んだ「あさがほ」は、このキキョウのことだとするのが一般的な説となっている。当時はまだ朝顔は入ってきていなかったはずだから。
 名前の由来は、漢名の桔梗(ちきこう)が訛ってキキョウになったと言われている。英名はバルーン・フラワー。ふくらんだつぼみが風船のように見えたのだろう。あれは触ると破裂するらしい。
 韓国ではトラジと呼び、根っこをキムチなどにして食べてるそうだ。

 キキョウといえば、桔梗紋を使っていた明智光秀を思い浮かべる人もいるだろう。元々は土岐氏の紋で、明智光秀は土岐氏一族なのでそのまま使っていたようだ。本能寺の変を描いた映画やドラマでは、必ず桔梗紋の描かれた旗を持った明智軍団が登場する。
 あるいは、安倍晴明の方が馴染みが深いかもしれない。シンボルになっている五芒星のマークは桔梗印と呼ばれている。

フィルムでカワラナデシコ

 最後はカワラナデシコ。これが本家、大和撫子だ。去年初めて松平郷で見て、今年も再会できて嬉しかった。とても好きな花のひとつだから。
 河原に咲く薄ピンクの可憐な風情は、ありがちなようでない。日本の国花にしたいくらいだ。
 ナデシコのことは以前に書いたので、ここでは省略。

 上手いタイミングで行くと、松平郷で秋の七草を一度に全部見られるかもしれない。8月の頭では、確実に4種類は見られる。残りのススキ(芒)、クズ(葛)、フジバカマ(藤袴)はどうだろう。ススキとフジバカマは見られそうな気がするけど、あそこでクズの印象はない。私が知らないだけだろうか。
 なんにしても、このあたりで七草をこれだけ見られる場所というのはそう多くないので、そういう意味でも松平郷は貴重だし、おすすめの場所だ。携帯が通じなくてもそんなことは些細なことだ。

 春の七草は食べられるものに対して、秋の七草は食べられないものが多い。秋は観賞して楽しめということだろう。ただ、山上憶良がどうしてこの7つの花を選んだかという話で、美しさや風情だけでなく実用という観点もあったんじゃないかという説がある。いわゆる薬草的な意味合いとして。当時の人たちは、ただ単にきれいな花だなぁなどとのんきに見とれていたとは考えにくい。食べられるかどうかは大事な要素だっただろうし、薬用として使えるものは積極的に使っていったに違いない。そうやって選んだのがあの七草だったという可能性はある。
 とりあえず、一通り食べたり煎じて飲んだり傷口にすり込んでみたりしてみるといいかもしれない。私はイヤなので、誰かチャレンジャーな人、頼みました。
 秋の七草の覚え方はいろいろある。頭文字を取って、オスキナフクハ? というのもあるらしい。ただ、元々知識があってど忘れしたとき思い出すきっかけが欲しい人ならそれでいいかもしれないけど、そうじゃない人は一文字では思い出しようがない。そこで私が考えたこれはどうだろう。
 ススキノで、袴をはく大和撫子を探すクズの女描き絵師、持ち金ハギ取られて帰郷。
 いや、私のことじゃないです。
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コメント
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松平郷に行ってきたんですね。愛知牧場にも。。こんなにひまわりが咲くんですね。以前、夏に行きましたが、ひまわりはまだか、これからの時期だったようです。
しばらく、忙しく、こちらにお邪魔する元気もなかったですが、いろいろ行けて良かったですね。

2006-08-08 10:54 | from kattyan

ヒマワリはいいタイミング

★kattyanさん

 こんにちは。
 行ってきました、松平郷。何度行ってもいいところです。なんだかとっても馴染む。
 ただ、花の様子が去年の同じ時期とちょっと違ってたのが残念でした。全体的に花が少なめで。あそこも遅れ気味なのかな。

 愛知牧場も去年に続いてでした。近場のヒマワリ畑というとあそこになるので。
 ヒマワリに関しては、ジャストタイミングでした。去年は完全にはずしたから、今年はよかった。
 でもkattyanさんのところからわざわざ来るほどじゃないです。(^^;

 忙しい毎日が続いてるようですね。疲れることも満載のようで。(>_<)
 暑さに負けず、体調に気をつけて夏を過ごしてくださいね。

2006-08-09 03:34 | from オオタ | Edit

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