
SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.4
窯神神社は、ずいぶん高台にある。歩いて行くのも大変なくらいで、前回自転車で行ったら途中から坂道を押し上げるのに苦労した。
瀬戸には恩人とも言うべき先達が二人いる。瀬戸焼の開祖とされる加藤景正(かとうかげまさ)と、瀬戸にに磁器の製法を持ち込んだ加藤民吉だ。
毎年秋に行われるせともの祭は、民吉の功績を称える産業祭りとして始まった。
景正にゆかりのある祭りは、春に開催される、せと陶祖まつりの方だ。景正は、深川神社の隣にある陶彦神社に祀られている。
民吉を祀っているのが、ここ窯神神社だ。もともと民吉によって遥拝所が置かれた場所で、のちに民吉を祀るために神社が建てられた。
歩いている途中、何気なく表札を見ると、加藤さんがやたら多いことに気づく。
瀬戸も今や名古屋のベッドタウンとなっているけど、陶磁器の町の面影を色濃く残している。昔のように煙突が林立する光景は失われたとはいえ、窯元もけっこう残っているし、町並みにも陶磁器関連の風景をあちこちで目にする。
陶器の代名詞として「せともの」という言葉が今でも使われるくらい、瀬戸焼が一世を風靡した歴史があった。そんな時代を知らない世代からすれば、今は昔の遠いお話ではあるのだけど。












つづく。