
SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.4 / TAMRON 10-24mm f3.5-4.5 + 3600HS(D)
土曜日の夜、蟹江で行われた須成祭(すなりまつり)の宵祭に行ってきた。
今年平成24年3月に、国の重要無形文化財に指定されたことで、地元では力が入っていた。名古屋から蟹江町まで市バスを無料で走らせたり、知事と市長の大村・河村コンビも駆けつけたりした。
蟹江の北、須成地区に建つ冨吉建速神社(とみよしたけはやじんじゃ)と八剱社(はっけんしゃ)の祭礼で、400年の歴史を持っている。信長、秀吉ともゆかりのある祭礼で、津島の天王祭と同じく、提灯を飾った巻藁船(まきわらぶね)が川をいくのが特徴だ。
牛頭天王(こずてんのう)を祀る神社の祭礼ということで、京都八坂の祇園祭などと同様、夏の厄除けとして行われてきた。
蟹江は6月に歩いたばかりで、七宝町へ行ったときもゴールは蟹江駅だったから、ここ数ヶ月で続けざまに三度訪れたことになる。縁のなかった町も、一度縁ができるとこうして続くことはよくある。
須成祭を見るのは、今回が初めてだった。

津島の天王祭とは違って、地元のローカルな祭りなので、遠方から大勢やってくるといったようなふうではなかった。
JRの蟹江駅から祭りの会場へ向かう人波もなく、場所か日にちを間違えたんじゃないかとちょっと不安になった。
近づくと少しずつ歩いている人の姿が増え、そのあとについていった。そのへんの家からふらりと出てきた地元の人たちといった感じだった。

日もとっぷり暮れた夜の8時から宵祭は始まる。到着したのは8時半前で、すでに船は動いていた。

飾橋から出た船は川をさかのぼり、天王橋を目指す。
途中の御葭橋は巻き上げ式の跳ね橋で、年に一度、この祭りのときだけ上げる。

橋が上がったところ。

上流で仕掛け花火が行われていた。進もうとしたら一時的に通行止めになって、先へ行けず。
あとから分かったのだけど、天王橋付近に先回りして、場所を確保しておくのが須成祭の賢い楽しみ方のようだ。船の後ろからついていっているようでは後手を踏む。初めての祭りで事情を把握していないとこういうことになる。




天王橋で赤いほおずき提灯と餅を投げるというので、どんなことになるのだろうと見ていたら、畳んだ提灯の中に餅を入れて、それを投げていたようだった。数は30個とかで、すぐに終わってしまった。こちらには一度も飛んでこず。

唐突に花火が上がり、すぐに沈黙した。
全体的な祭りの進行が最後まで把握できないままだった。

とにもかくにも、須成祭を見たことは間違いなく、それで満足して帰ることにした。
翌日の朝は、朝祭として、船に梅花、桜花を飾り、稚児を乗せて同じコースを行く。
今回で流れと状況は掴んだから、次のチャンスがあれば、もう少し上手く撮れると思う。