
SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.4 / TAMRON 10-24mm f3.5-4.5
夏が来て思い出すことはいくつかある。甲子園もそのひとつだ。
おととしの夏、初めて球場に足を運んで県予選の試合を撮った。去年も続けて撮りにいった。今年はタイミングが合わずに先延ばしにしていたら、出身高校が2回戦で敗退してしまった。だからやめておこうかとも思ったのだけど、やはり行くことにした。自分の中で、夏の風物詩として定着しつつある。
2年続けて瑞穂球場だったので、今年は熱田球場にした。対戦カードは、中京大中京と千種。愛知県の人間なら対戦カードを見ただけで勝敗を言い当てられる。片や甲子園常連の強豪私立、片や愛知県でもトップテンに入る高偏差値の県立高校。よく4回戦まで勝ち進んだと感心した。
せっかく観に行くからにはせめて7回までは持って欲しいと願ったのだけど、きっちり10-0の5回コールドで沈められた。高校野球の場合、チーム力に圧倒的な差があると、ほとんど勝ち目がない。勝つ可能性があるとすればエースが相手打線を抑え込むしかない。向こうは2番手のピッチャーが先発だったとしても、点を取るのは簡単ではない。
判官贔屓というか、千種側のスタンドに座った。応援するならこちらから応援したかった。

この日も30度を大きく超えて、暑い日だった。
試合前、グランドにはたっぷり水がまかれた。ベースの下に回転式のスプリンクラーが埋め込まれていて、まんべんなく水がまかれる仕組みになっている。届かない部分は手動で。

さあ、試合開始だ。圧倒的不利といわれても、試合をしてみるまで何が起きるか分からない。それに、甲子園クラスのチームと真剣勝負ができるのは幸せなことだ。強いということがどういうことか、直に感じることができるのだから。
今年の中京はノーシードだったから、それほど絶対的な強さはないのかもしれない。翌日の試合では、桜丘高校にあわや負け寸前までいって、延長でなんとかかわして勝った。
前評判ではエース浜田のいる名電が優勝候補といわれている。去年の甲子園出場校、至学館を破って勝ち進んでいる。

500mmも持っていったのだけど、今年はなんとなくそんな気分ではなかった。しゃかりきに選手を撮るよりも、のんびり高校野球を楽しんだ。
50mmと10-24mmを交換しながら、ときどきパチリといった感じで撮る。

野球場も空が広くて気持ちがいい。

ヒット、フォアボール、ワイルドピッチ、たまにエラー。点が入るときはあっけなく入るし、入らないとなると入らない。
千種もここまで勝ち進んだだけあって、悪いチームではなかった。この日は相手が悪かった。

最後はお約束の一塁ヘッドスライディング。時代が変わっても、これは変わらない。

お疲れ様でした。どうもありがとう。

千種高校野球部員は、翌日からは受験勉強だろうか。夏休みはまだ始まったばかり。今年は長い夏休みになる。

それにしても、熱田球場、古すぎ。スコアボードは今時手書きだし、しかもそれさえ行われず、選手名が出てないのでさっぱり分からない。かろうじて得点と、打順の上の赤ランプがともるだけだ。
ここと比べると瑞穂球場は電光掲示だし、球場もきれいだ。
今年も決勝は岡崎市民球場で行われるようだ。ナゴヤドームはともかく、中日球場くらい使わせてもらえないものだろうか。準決勝くらいから中日球場でもやれれば、ちょっとした目標にもなるだろうに。
今年も高校野球を撮りにいくことができてよかった。