
SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.4 / 10-24mm / 70-300mm
近頃やや俯瞰症気味の私は、定光寺近くの山の上に鉄道風景が撮れる場所があるという情報を得て、早速出向いていった。
定光寺駅から見て南東約1.2キロの場所に、森林交流館というところがある。森林に関する展示施設らしいのだけど、鉄道撮影においてそれは目印でしかない。そこから少し進んだ場所に、展望デッキが作られている。これも森林交流館のものかどうかよく分からないのだけど、非常におあつらえ向きな場所で、眼下に春日井市街を一望できるようになっている。鉄道好きのために作られたかと思わせるようなお立ち台だ。
それにしても、自転車で行くところではなかった。行きは定光寺公園の方から自転車を押しながらなんとか登ったのはまだよかったのだけど、帰りは木漏れ日の道とかいう山道に入り込んでしまい、自転車もろとも転げ落ちるように下山することになってしまった。久しぶりに身の危険を感じた。あれは本当に危なかった。
それはともかくとして、車で行く分には楽勝だ。夜景も見られるし、カップルのみならず、親子連れとかも楽しめる展望デッキだ。地元鉄道ファンの間ではよく知られている場所なんだろうか。

展望が開けているのは西の方角で、正面から右手が高蔵寺方面、左手が名古屋北東部となる。
この日はかすんでいたせいもあるのか、名古屋駅のビルなどは見えなかった。
冬の晴れた日はもっと遠くまで見渡せるものと思われる。
山の麓にびっしり詰まった家並みが、ちょっとすごい。「A列車でいこう」で、線路を敷いたところに家が建って町並みが発展したときみたいな風景だ。

鉄道風景だけでなく、水田風景も撮りたいと思っていた。
少し時期が遅くて、稲が生長してしまっていたのが残念だった。6月初めなら、きれいな水鏡が見られたはずだ。

屋根がキラリ。

展望デッキは狭く、方角も限られているので、どうしても構図は決まってしまう。これが定番カットになると思う。
風景として撮るなら100mm前後で足りる。300mmズームで全域カバーできる。ただ、500mmを持っていけば、また違ったものが撮れそうだった。

遠くに愛知環状鉄道の高架線も見える。
その向こうは、庄内川だ。
距離があって列車の音が聞こえないので、よくよく注意して見ていないと見逃してしまう。
中央線は、近くに踏み切りがあるから、列車が近づいてきたらすぐに分かる。定光寺駅のアナウンスも聞こえる。

5時台から列車の本数は増えて、待ち時間も短くなる。

少しずつ日が傾いてきて、空がオレンジに染まり始めた。
今は一年で日没が一番遅い時期だから、なかなか太陽が沈まない。

高蔵寺駅に向かう愛知環状鉄道。

なんだかんだで2時間半くらいいた。
本当は日没の7時過ぎまでいたかったのだけど、暗くなってから山道を自転車で下ることに危険を感じたので、日があるうちに切り上げることにした。

夕焼け色に染まる水田風景。
これが撮りたかった。

また行きたいけど、自転車ではもう行きたくない。自転車を置いて、愛知環状鉄道の中水野駅から歩くという手はある。45分くらいのようだ。