
SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.4
何もない町に、なんでもない日に、なんとなく出向いていくシリーズ。
今回の舞台は、海部郡蟹江町だった。
東側を名古屋市中川区と港区に接し、北は津島市、あま市、愛西市、西は弥富市、南は飛島村という、なんだかいろんなところに囲まれた小さな町が蟹江町だ。
ずいぶん前、もう7、8年になるだろうか。吉川英治が「東海の潮来」と呼んだという言葉に誘われて行ってみるも、そもそも潮来自体がどんなところか知らず、ピンと来るものがないまま蟹江を後にしたということがあった。
今回、蟹江へ行こうと決めた理由は、JR関西本線の車窓から見た水田風景を撮りたいと思ったからだった。そのついでに、蟹江の町も歩いてみようというのが大まかな計画だった。
降り立ったのは、JR関西本線の永和駅だった。蟹江と弥富の間の駅で、このあたりが一番広々とした水田風景が見えた。
永和駅自体は、愛西市の南の端っこにあり、すぐ北には津島市との境界がある。
このあたりはとにかく川が多くて、蛇行しているので、市や郡の境がややこしいことになっている。蟹江町の面積の4分の1が川だそうだ。そのあたりの風景を吉川英治は潮来にたとえたのだろう。
そんなわけで、今回から何回かに分けて蟹江シリーズをゆるゆるとお届けします。


西之森神社前。

なんかちょっと言い方がかわいい。
Uタン禁止だからネ! みたいな。


蟹江川沿いの風景は、とても趣があっていい。
前回は車で通りすぎただけだったから、その風情を感じることができなかった。

心に染みる光景だった。



町の全域が海抜ゼロメートル地帯になっている。
川沿いの家は、土手を挟んで川よりも下に建っている。


夕方前に太陽は雲に隠れてしまい、思い描いていたような水田夕照風景は撮れなかった。

近鉄富吉駅前。
つづく。