
SONY α55 + SIGMA APO 170-500mm f5-6.3
名古屋城春祭りで、火縄銃の実演をやるというので撮りにいってきた。
おととし、去年と、夏の宵祭りのときに撮った。今回が3回目ということになる。
宵祭りは夕方から日暮れにかけて行われるので、けっこう暗い条件となる。春祭りは午前と昼過ぎで、明るい条件ではどうなるか試してみたいというのがあった。

鉄砲隊と観客、そしてアオスジアゲハ。
戦国時代の戦場でも、ふっとこんな瞬間があったに違いないと感じた。戦闘の合間の空白の時間、蝶やトンボが目の前を飛んだり、蝉の鳴き声が聞こえたり。
芭蕉の句では「夏草や兵どもが夢の跡」が有名だけど、「むざんやな甲の下のきりぎりす」の方が心に響く。

たぶんおなじみさんたちだ。特に一番手前の人はよく覚えている。前回もこの人を中心に撮らせてもらった。立ち位置が決まっているのかもしれない。
観客は鉄砲隊の前には回れないので、良い場所というと、横に近いところということになり、必然的にこのポジショニングになる。
反対側は去年一度撮ってみたけど、位置も背景もよくなかった。

相変わらずの轟音で、慣れているはずなのに、一回目はビクッとして、カメラを持つ手が大きくぶれる。

撃ち手もびっくり。
何メートルか離れていても驚くのに、耳元だからその何倍も大きな音がしているはずだ。

そうだろうとは思ったけど、やはり昼間は火の上がり方がおとなしめで、写真としては面白味に欠ける。

薄暗い状況だと、火の粉と煙はもっと格好良く写る。

撃つ瞬間にタイミング合わせるのはかなり難しい。先取りで連写しても、ちょうどいいタイミングになるとは限らず、運の要素も強い。
合計で5回くらいしか撃たないので、チャンスは少ない。撮るのは三度目なのに、慣れたとか上手くなったという実感はない。
写真の成功確率は、火縄銃の命中率よりも低い。特に500mmの場合は。

このあと別のところへ行くことになっていたので、一回しか撮れなかった。
難しいのは宵祭りだけど、撮って楽しいのも宵祭りだ。暗くなってからが勝負所で、運良く当たるといいのが撮れる。たぶん、今年も行くことになると思う。