明治村 <モノクロ編>

美術館・博物館(Museum)
明治村-1

SONY α55 + SIGMA 50mm f2.8 DG MACRO



 ここのところずっと桜の写真が続いていて、これからもまだしばらく続きそうなので、たまには違う写真も挟んでおくことにする。明治村シリーズが途中になっていた。
 今回はモノクロ編ということでお送りします。
 明治村にモノクロというのは、当然似合うといえば似合うのだけど、はまりすぎてかえって面白みがないと言えるかもしれない。裏の裏をかいたら表になってしまったみたいなもので、裏目に出ている気もするけどどうだろう。
 モノクロにするなら最初からそのつもり撮らないと上手くいかない。とりあえず今回の試みで分かったこともあるので、これはこれとして、今後に活かしたい。



明治村-2

 鳴らないソ。
 時の音。



明治村-3

 透過する光景と映り込む風景が、ぐにゃりと溶けた世界。
 古いガラスを通して見る世界は、どこか心惹かれるものがある。



明治村-4

 階段は、その家で暮らしていた人たちの痕跡が色濃く感じられる場所だ。
 耳を澄ませば、足音が聞こえてくるよう。



明治村-5

 これもまた、透過と反射。
 実像と虚像が混じり合う。



明治村-6

 この日は、登場人物にあまり恵まれなかった。
 舞台は整い、あとは主役の登場を待つばかりとなっても、思惑通りには現れないことも多い。



明治村-7

 無情な錠の音。



明治村-8

 扉のこちら側と向こう側。
 扉一枚が持つ大きな意味。



明治村-9

 明治の人間は、どうしてああもあっけなく新しいものを受け入れることができたのだろう。人も、服装も、建物も、生活も、すべてが一新されてしまった。少し前まで、着物にちょんまげで刀を差していたとは信じられない。



明治村-10

 動かなくなって久しい市電とSL。もはや明治村は動かすつもりはないのか。
 列車の走らないレールは、錆びるだけだ。



明治村-11

 机の小ささや椅子の低さに、流れた歳月の多さを思う。



明治村-12

 下駄の音は、今でも耳に残っている。すでに遠い記憶となった。

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コメント
  • 2012/04/11 23:07
    >裏の裏をかいたら表になってしまったみたいなもので
    面白いこといいますね^^
    でも明治村でモノクロだと、表の表のような・・・あれ違う。。。

    モノクロだとやっぱりカタチというか造形というか、陰影というか
    それを重視するべきなんでしょうかね?

    といってあまりカタチのハッキリしていない窓の2枚が
    面白い感じもしますし・・・
  • モノクロ明治村
    2012/04/12 22:22
    >sinさん

     こんにちは。
     モノクロは余分な情報を省略して、写っているものを明確化するところに価値があって、それは明治村でも同じなんだけど、なんかかえって平凡な感じになってしまうんですよねぇ。
     カラーテレビでモノクロの映画を観るのと、白黒テレビでモノクロになってしまった映画を観るのとでは意味が違うような感じとでもいうか。
     でも、モノクロ明治村は再挑戦です。最初からモノクロのつもりで撮れば、結果も違ってくるはず。
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