片山神社再訪

神社仏閣(Shrines and temples)
片山神社-1

SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.4



 東区にある片山神社を初めて訪れたのは、3年前の3月だった。
 境内に一歩足を踏み入れたとたん、ただならぬ空気感を感じて、かなり驚いたことをはっきり覚えている。そのときのことは以前書いた。
 非常に強い印象を受けたにもかかわらず、3年間一度も行かなかったのは、あのときの感じが強すぎたからだろう。二度目は印象が薄れてしまうに違いないから、それが嫌だった。
 今回再訪する気になったのは、もう一度写真を撮りたいと思ったからだった。できることなら、あのとき感じた異様ともいえる空気感を写したかった。
 しかし、どうしたことか、境内の空気が軽い。すっかり気が抜けてしまったように、何も感じない。3年の間に片山神社に何かあったのか、それとも変わってしまったのは私の方なのか。あるいは、あのときの感覚は気のせいにすぎなかったのか。
 なんだか普通の神社と変わらない空気に、むしろ戸惑った。なんとかあの空気感を感じようと、30分ほど境内で過ごしてみるも、ついに感覚を呼び戻すことはできなかった。
 見た目は何も変わっていない。それでも、3年という月日は決して短いものではない。気が抜けてしまったのは、やはり私の側なんだろうか。



片山神社-2

 奈良県吉野の金峯山寺本堂で祀られる蔵王権現という仏教の神が、祭神となっている。
 役小角(えんのおづぬ)が天武天皇の命を受けて創建したという伝承も残る古い神社だ。
 格式の高い神社として平安時代の延喜式にも載っている。



片山神社-3




片山神社-4




片山神社-5

 あのときは静まりかえったようにひとけがなく、外界から切り離された空間に感じられた。
 このときは、ちょくちょく人がやって来て、子供たちが駆け回っていた。
 それで空気がかき回されたというわけでもないだろうけど。



片山神社-6




片山神社-7




片山神社-8

 瀬戸電と幹線道路に挟まれた学校の裏手で、たまたまこの前を通るということはまずない。
 訪れる人は近所の人か、ここを目指してやって来る人に違いない。



片山神社-9




片山神社-10




片山神社-11

 かつては鬱蒼とした森に囲まれた神社だったはずだ。今は道路で分断され、住宅地に取り囲まれるようにして小さくなっている。

 釈然としないというか、納得できない気持ちを残しつつ、神社をあとにすることになった。
 今度は夏の夕方とかに訪れることにしたい。

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