
SONY α55 + TAMRON 180mm f3.5 Di
今週の東山植物園便りは、始まりの梅をお届けします。
遅れていた梅がようやく咲いてきた。各地で梅祭りが始まっているように、例年なら今頃はもう見頃間近になっている頃だ。今年は2週間くらい遅いのではないか。この分では梅祭りの期間中に見頃になるのは難しそうだ。満開は3月の中頃にずれ込むかもしれない。
咲き始めといっても、ようやく数本の木に数えるほどの花が開いているだけで、見頃にはほど遠い。ただ、梅を撮るということでいえば、花が限られる分、目移りすることもなく、狙った花をじっくり撮ることができるので、梅シーズンは始まったと見ていい。今くらいから取り組んでいけば、満開になる頃には多少撮れるようになっているだろう。
今年は初めて本腰を入れて梅を撮りたいと思っている。今まであまり興味がなかったこともあって、通り一遍しか撮ってこなかった。桜が咲く頃まで撮って、その中で何か一枚、いいのが撮れればいい。

普通に撮ればこんな感じ。でもこれじゃあ、つまらない。ただ撮っただけだ。
梅は桜と違って全体をざっくり撮って絵になるものではない。花や枝の配置とバランスが重要で、構図を作らなければ作品にはならない。
究極的には、尾形光琳の「紅白梅図屏風」なんてのもある。

前ボケがどれくらいいけるのかという試みをする。まだ花が少ないこともあって、思ったほど上手くいかない。
花やつぼみが固まっている場所ではごちゃごちゃするから、できるだけ画面を整理する必要がある。

普通に撮っていてはなかなからちがあかないので、思い切って露出をプラスにしてみた。
がくの赤ピンクの部分が梅の可憐さを引き立てることが分かった。白梅は明るめ露出もよさそうだ。逆に黒バックにした場合は、露出を思い切って暗くするという手もある。

日中シンクロで、あえてシャッタースピードの上限を振り切らせて、露出オーバーにするという手法。
完全な白飛びバックが、この場合は功を奏している。これは今後ともやってきたい方法だ。可能性を感じた。

確信犯的な日の丸構図。
日の丸構図が絶対駄目なわけではない。撮りたいものを真ん中に無駄なく配置すれば、これ以上ない安定した構図になる。

絞り開放で、優しく柔らかく表現するのもいい。梅といえども、いつもキリッとしていなければいけないというわけではない。

後ろ姿のかわいさも梅のいいところだ。
前ボケ、後ろボケを絡めて中心に置いてもいいと思う。

オマケのソシンロウバイ。
ロウバイは盛りを過ぎて、そろそろ終わりが近づいた。

マンサクのシルエット。
そんなわけで、これからひと月、梅と向き合っていきたい。
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