
SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.4
飯田線の旅で最初に降り立った、中部天竜駅。
白くて清潔そうな駅舎は、平成4年(1992年)に建て替えられたもので、まだ新しさが残る。それ以前は木造の趣のあるものだった。
佐久間レールパークがなくなってしまった今、この駅で降りる観光客は少ない。駅周辺にはこれといった観光施設がなく、あえていうなら歩いて40分ほどのところに佐久間ダムがあるくらいのものだ。
ダムができた当時は、巨大ダムを見ようと、年間20万人もの観光客がやってきたそうだけど、それも今は昔の話となった。
折り返しの列車の時間まで1時間ちょっとあったので、片道30分の範囲で散策することにした。

天竜川に架かる鉄橋。
初夏などは、ここを渡る飯田線の列車を撮れば絵になりそうだ。
周辺には桜の木がたくさんあったから、春になればこのあたりも華やいだ風景になるものと思われる。
<追記>
てっきり鉄道用の橋梁だと思ったら、人用の吊り橋と教えていただいた。
よく見れば脚もないし、こんな華奢な橋を鉄道が渡れるはずがなーい。

駅から少し歩いたところに龍の像が建っていた。民話の郷とかなんとか彫られていた。どんな民話が伝わっているかは知らないけど、そういう土地柄なのだろう。
龍が持っている玉は、いうなればドラゴンボールだ。

全然人里離れていない。山と川に挟まれた谷間に、民家が集まっている。
小学校や高校もあるし(地図では中学が見当たらない)、けっこう人がたくさん住んでいそうだ。

こんな風景を見ると、ずいぶん山の方まで来たという感慨を抱く。

さくま郷土遺産保存館。
日曜なのに開いてないと思ったら、去年の3月で閉館になったそうだ。
地元の農具や林業の道具などが多数展示される施設だったらしい。
山川豊のリサイタルのポスターが貼られていた。

地元の人たちの憩いの場であったであろう喫茶店も、閉店になっていた。

自然公園のようなハイキングコースがあった。地図を見るとだいぶ歩いたところに展望台があるようだ。
時間がないので、入り口を見ただけ。

馬背神社(ませじんじゃ)というのがあったので、寄っていくことにした。
うっそうとした林の中にある古そうな神社で、龍や狛犬などの彫り物も充実していて、由緒のある神社のようだ。
境内には天白神社もある。天竜川沿いには天白神社が多いという。
祭神の馬背神(ウマセノカミ)は、信濃の方の神様のようだ。
もう一柱の建御名方神(タケミナカタ)も、諏訪大社の神だから、やはりこのあたりは信州のエリアということになる。

金的中(きんてきちゅう)と書かれた額がたくさん奉納されている。
何のことか分からなかったのだけど、調べてみたら弓道の金色の的のことで、金的を射た人だけが、この額を奉納できるのだとか。

スポットライトが当たっていた。

おことわり。

いたわるのもここまで。

順序が入れ替わってしまったけど、飯田線の旅は、これでおしまい。