
岩塚きねこさ祭の3回目で最終回をお送りします。
川祭り、古式行列のあとは、七所社に戻って、本祭りが執り行われる。
これは関係者のみの神事で、見物人は外から見るだけだ。祝詞があげられたり、雅楽が演奏されたりする。舞の奉納もあったようなのだけど、そこは見逃した。

本祭りは30分ほど続いた。

最後に行われるのが、厄払いの神事だ。
境内の真ん中を空けて、見物人たちは輪になって取り囲む。
役者さんたちが列を作って行進しながら口上を述べる。

役者さんが持つ祭具で、見物人たちの頭を叩いて回る。これで厄落としになるというので、人々は進んで頭を出していく。

前からも後ろからも、油断していると、いろんな道具でペチペチ叩かれる。頭を叩かれてみんな嬉しそうにしているというのも不思議な光景で面白い。
ときどきふいをつけかれてゴツンとやられて、ちょっと痛かったりもする。

礼服に身を包んだカラスと呼ばれる人たちがいる。輪の内側に立っていて、その人たちは容赦なく叩かれる。背中とか、尻とかを。

笑ってはいないけど尻を思い切り叩かれる。

獅子もいる。獅子舞はなかった。

この騒ぎの中、熟睡している子供はすごい。

厄払いの主役とも言えるのが、杵をかたどった大きな祭具だ。
ときどき登場して、観客の中に突っ込んでいく。

写真を撮りながら受けるのはちょっと危険なので、及び腰になった。
それでもみなさん楽しそう。

ここはしゃがんで頭を下げるところらしい。

役者さんと観客が一体になって祭りを作っていく。こういう一般参加型の祭りというのは、意外と少ない。見物人は見るだけというものがほとんどだ。

厄払い神事だけで1時間以上やっていた。
川祭りから最後まで通して見ることで、きねこさ祭のよさや楽しさを知ることができた。
名古屋市内にも、こんなふうに地域に根ざした伝統の祭りが受け継がれていることを知って、なんだか安心した。時代が変わっても守られていくものはあるし、日本人の心はまだまだ失われていないと感じた。
まだ見たことがない祭りはたくさんある。今後も機会があれば積極的に出向いていきたい。
岩塚のきねこさ祭 ---七所社と川祭り編
岩塚のきねこさ祭 ---古式行列と佐屋街道編
【アクセス】
・地下鉄東山線「岩塚駅」から徒歩約20分。
・無料駐車場 たぶんなし
・拝観時間 終日
岩塚七所社webサイト