
SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.4 / 10-24mm f3.5-4.5
そろそろ色づいただろうと、日曜日に桜通のイチョウ並木を撮りに向かった。
毎年のように撮っている定番ポイントは日銀前なのだけど、その前に一つ、寄り道をした。何度も前を通りながら一度も入ったことがない冨士神社に参拝していったのだった。
境内にもイチョウがあり、参道は黄葉した落ち葉で彩られていた。
ここも、同じ桜通にある桜天神社と同じく、ビルとビルの間にこそっと入り込んで、肩身が狭そうにしている。かつては広大な境内を有していたという面影も今はない。

冨士神社の名前が示す通り、富士山信仰に関係が深いところなのだろう。木花咲耶姫(このはなさくやひめ)が祀られている。
古くは富士塚権現などと呼ばれていたというから、本格的な社殿が建てられたのは後年で、当初は小さな塚や社程度のものだったと思われる。
勧請されたのは、1398年というからなかなか古い。室町時代前期だ。
名古屋城築城の際は、浅野幸長が境内に普請小屋を建てたため、一時西区浅間町に社殿が移されていた。名古屋城が完成したのち、再びこの地に戻された。冨士神社と改められたのはそのときのようだ。
名古屋城築城に使われた石垣の石が見つかったりしているから、この場所で石の切り出しや管理もしていたようだ。それだけ境内は広かったということだ。



日銀前交差点の歩道橋から眺めるイチョウ並木。
正面にセントラルタワーズの片方が見える。
昭和12年に汎太平洋博覧会を記念して植えられたのが、桜通のイチョウ並木の始まりだ。
久屋大通から名古屋駅前までの約600メートルの間に、120本のイチョウが並んでいる。

5日の時点で、ほぼ黄葉は完了した感じだった。
例年よりも1週間近く遅い。
落ち葉風景も含めて、もうしばらく楽しめそうだ。

日曜日は交通量が少ないから、車が途切れたところを見計らって路上から撮る。平日だとこうはいかない。


日銀前交差点歩道橋は、四角形になっている。道路が縦横ともに広いから、歩道橋も大きくなる。


一つ西側の歩道橋から。


桜橋。
今年はいいタイミングで撮りにいくことができてよかった。