
寂光院で紅葉を撮ったあと、モンキーパークでお猿さんを撮り、更に岐阜県各務原市まで足を伸ばした。
目的はここ、学びの森でイチョウ並木を撮ることだった。
到着したのが、ちょうど小学生たちの下校時間だった。

早朝の神宮外苑で見たイチョウ並木があまりに鮮烈だったから、比べてしまうとどこもたいしたことないと思ってしまう。
けど、ここはなかなか悪くなかった。いや、かなりいい。
時期的にはまだ少し早くて、時間帯も夕方で、光も差していないということで、条件はよくなかったものの、日が昇り始めた朝なら、もっといいのが撮れるはずだ。
イチョウ並木は落ち葉絨毯とセットになることで風景としての美しさを増す。


かつて岐阜大学の農場があったところで、跡地を公園として整備したのが、2005年のことだそうだ。
学びの森という名前は、そこから来ているらしい。
大学時代からあった大イチョウがシンボルツリーとなっている。これはまだ色づき始めたばかりといったところだった。

ちょっと気恥ずかしい名前のここは、冬ソナストリートという。
メタセコイヤ並木が韓国ドラマ「冬のソナタ」の舞台となった本家、春川市ナミソムの並木道を連想させることから名付けられたらしい。
地元で勝手にそう呼んでいるとかいうものではなく、各務原市は2003年に韓国春川市と姉妹都市になり、翌年1周年を記念してナミソムの並木道と姉妹提携をした。つまりここは、本家公認の冬ソナストリートなのだ。吉良町の吉良ワイキキビーチと同じパターンだ。
しかし、メタセコイヤ並木道は60メートルと、ちと短い。ゆっくり歩いてもすぐに終わってしまう。全力で走れば8秒で通過だ。
名前に惹かれて喜んで見にいくとがっかりしてしまうかもしれない。
私は観てないけど、NHKドラマ「恋するキムチ」の舞台となったらしいので、番組を観た人なら写真で分かるだろうか。

写真を撮っていたら突然、電気が点灯して驚いた。
イルミネーションの試験点灯をしていたようだ。
12月3日からイルミネーションが始まるそうで、今年はイチョウの落葉が遅いから、いつもの年とは違った並木イルミネーションになるんじゃないかと思う。

公園のすぐ横を、JR高山本線と名鉄が平行して走っている。
粘ればJRと名鉄がすれ違う瞬間が撮れそうな気がする。

夕方になって、人が増えてきた。イルミネーション工事の作業も続き、登場人物を整理しきれなくなった。

日没が近づき、暗くなってきたところで終わりにした。
状況がよければもう少しいいのが撮れたのにというもどかしさを抱きつつ、来年以降のお楽しみとしたい。また寂光院とセットにしてもいい。