
SONY α55 + TAMRON 10-24mm f3.5-4.5
多治見の永保寺と修道院を訪ねるのは、2年ぶりだった。まだ車に乗っていた頃で、ちょうど11月終わりの紅葉の季節だった。
列車と歩きで行ったのは初めてで、ちょっとした発見もあった。並んだ石仏も、車で行っていたときは知らずに通り過ぎていた。

西参道から入って、東参道から出た。
参道に一歩踏み入れると、ふっと空気が変わる感じがする。
ここは臨済宗の古刹で、禅寺らしい凛とした雰囲気を持っている。

枯れ葉の参道と竹林。

境内に入ってすぐ、がっかりすることになった。
国宝の二つのお堂、観音堂と開山堂の両方ともが修理中で覆いをかぶっていた。知らなかったから、余計にがっかり感が大きかった。
こうなってしまうとせっかくの庭園風景も台無しになってしまう。
国宝だから、大きく姿が変わるようなことはないだろうけど、新しくなってしまわないかちょっと心配にもなる。以前の威風堂々として枯れた姿が好きだった。修理が済むまでどれくらいかかるのだろう。

2003年に火事があって、本堂や庫裡などが全焼した。
おととし訪れたときはまだ再建中だった本堂が、完成していた。真新しくてピカピカだ。
本堂はもともと国宝ではなかった。

大イチョウも、永保寺を訪ねるときの楽しみの一つになっている。
黄葉が完了するまでもう一歩といったところだった。

火事のときに、この大イチョウも半分くらい焼けた。
なんとか生き残ったものの、一番よかったときの姿からは遠いものになっている。
それでも、今年もまたたくさんの葉をつけて、黄葉していた。

紅葉はちょうど見頃だった。少し盛りは過ぎていたかもしれない。
例年ならもう終わっている時期なのに、多治見も今年は遅れたようだ。

土岐川の流れ。

ここは山に囲まれた谷にあるので、午後の早い時間に日が陰ってしまう。

タイミングとしてはちょうどよかったから、紅葉と観音堂との組み合わせで撮りたかった。それが撮れなかったのは、残念だった。
今度はお堂の修理が済んだら行くことにしたい。