草津線の旅 <その6・最終回>

観光地(Tourist spot)
草津線6-1

PENTAX K-7 + 16-45mm f4 / FA 50mm f1.4



 草津線の終点である草津駅に降り立ったときは、すでに日が落ちかけていた。
 ここでの目的は、草津宿跡を歩くことだった。駅前から右に折れ、南へ向かって歩くと、旧東海道が通り、草津宿跡がある。現在、宿場だった通りはアーケードの商店街になっている。
 草津の駅前は都会だった。思いがけない光景にちょっと驚いた。草津について知らなすぎたのだけど、草津市は県庁所在地の大津市に次いで滋賀県第二の大きな市なのだった。それまで草津市のことを何も知らないも同然だった。
 暗くなりかけの中、アーケードを歩いていくことにした。


草津線6-2

 駅前が近代的な街の顔をしているのに対して、少し歩いたアーケードは昭和の風情が色濃く残っている。一本入った路地の風景なども、とても昭和チックだ。


草津線6-3

 アーケードもかつての賑わいはないような様子だった。すごくさびれているわけではないけれど、活気があふれるというふうでもない。
 度肝を抜かれたのは、このアーケードの中を車が走っていることだ。しかも、スピードが速い。普通の細い道を走るくらいの速度でぐんぐん通っていく。歩いている人や自転車も慣れているようでよけようとしない。車は人や自転車を縫うように通常のスピードで走り抜ける。いちいち端によけて立ち止まっているのは私くらいだった。朝ラッシュの時間などは、もっとすごいことになっているものと思われる。


草津線6-4

 トンネルの上には、かつて天井川の草津川が流れていたそうだ。大雨でたびたび氾濫して被害を出したことから、廃川になったらしい。
 このトンネルもなかなか恐ろしいところで、車はひっきりなしに行き来し、細い歩道はあるものの、自転車と歩行者が多いから、うっかり車道によけると車にひかれそうになる。
 草津の道路事情に馴染むまでに少しかかった。人と車が互いにそういうものなのだと了解していれば、車の方が勝手によけていくことが分かった。


草津線6-5

 トンネルを抜けた先に、東海道と中山道の分かれ道である追分道標があった。
 江戸時代の1816年に建てられたものだそうだ。


草津線6-6

 書状集箱。
 POSTの文字があるから、たぶん今でも使われているものだと思う。明治4年(1871年)に郵便局ができたときのポストを再現したものだとか。


草津線6-7

 本陣だった建物が残され、一般公開されている。この時間では開いているはずもなかったけれど。
 東海道と中山道の合流点ということで、草津宿は大きな宿場だった。最盛期は本陣2軒、脇本陣4軒、旅籠は130軒を超えていたこともあったという。
 本陣は東海道最大級の大きさで、土方歳三やシーボルトなんかも宿泊している。


草津線6-8

 東海道の宿場として、これだけ往事の面影を残しているところは多くない。明るいうちに訪れていたら、もう少しあちこち巡って、写真も撮れただろう。


草津線6-9

 行けなかった心惹かれる路地が何本もあった。


草津線6-10

 古い家屋もけっこう残っている。


草津線6-11

 引き返すポイントが見いだせないまま、とりあえずもう少しという感じで先まで歩いていった。


草津線6-12

 またアーケードが始まった。こちらはずいぶん寂しい感じで、工事もしているようだった。改装というより取り壊しなのかもしれない。


草津線6-13

 西の空に焼け色が残っていた。
 ここは常善寺というお寺だったか。


草津線6-14

 大通りに出た。道の向こうにあった立木神社には寄らず、ここで引き返すことにした。
 奈良時代後期に創建された古い神社とのことだ。


草津線6-16

 製麺屋さん。


草津線6-17

 いい路地。
 やはり、草津宿は再訪しなければいけないかもしれないと思った。


草津線6-18



草津線6-15

 夜になってすっかり人通りも少なくなった。私ももう、帰ることにした。


草津線6-19

 ライトアップされた松なんて初めて見た。さすが東海道。

 こうして私の草津線の旅は終わった。
 気持ちはすでに次のローカル線の旅に向かっていた。
記事タイトルとURLをコピーする
コメント
  • 勉強になりました。
    2011/11/02 02:12
    この記事をみて、
    滋賀県で第二の都市は彦根市では?
    とおもって、調べてみたら2000年頃、
    草津に抜かれていたのを知る。
    (昔人間だな~との認識もした)

    草津を再訪されるとのことですが、
    秋、冬は近江は寒く、ふきさらしのJRの駅で、
    電車をまっていると、
    風邪はひかずとも肩が凝ります・・・
    やめときなはれ。

  • 滋賀県知らないことばかり
    2011/11/02 23:24
    >ごきげんさん

     こんにちは。
     滋賀県って、琵琶湖以外に何があるのか、訪れるまでよく知らずにいました。
     去年、近江八幡から大津、坂本あたりまでいろいろ回って、ある程度分かった気になったのでした。
     ただ、草津は完全にノーマークというか、滋賀県に草津市なんてのがあるのさえ知らないくらいで。
     彦根市は彦根城があるから知名度は高いですね。でも、彦根市がそんなに人口が多いというのも知らなかったです。
     滋賀県はまだまだ行く余地が残されています。琵琶湖の島も行きたいし。
     草津は、滋賀や京都方面に行くときに、途中下車して再訪したいと思ってます。
     といっても、きっとずっと先になるだろうけど。

コメント投稿

トラックバック