
PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4
8月の半ば、阿寺渓谷へ行ったとき、途中の中津川で中津川宿跡を歩いた。
中津川駅での連絡時間が30分以上あったので、名古屋からの便を早めて、中津川での散策時間を作ったのだった。
なんとなく後回しにしている間に季節は進み、あれから2ヶ月も経ってしまった。完全に夏の風景だけど、お蔵入りにするのはもったいないので、遅ればせながら載せることにした。
中津川宿は中山道45番目の宿場町で、本陣1、脇本陣1、旅籠29軒の、ややこぢんまりとした宿だった。
自慢は皇女和宮が江戸に下る際、中津川宿で食事をしたというもので、それを再現した料理を出す旅館もあるという。
まだ午前中の早い時間で、しかも雨が降っているという状況では、人影もまばらだった。見かけるのは住民のみなさんだけ。
なかなかしっとりした町並みで、良い印象を持った。時間は1時間程度しかなかったのでざっと歩くことしかできなかったけど、それでも町の雰囲気を味わうことができてよかった。

夏に見たら多少は涼し気な感じがしただろうけど、今となっては季節外れの写真でしかない。

結局、この夏、まともに撮ったアサガオの写真はこれ一枚だった。
アサガオは、毎年何故だか縁が薄い。

中津川は栗きんとん発祥の地とされていて、秋になると町中が栗きんとん、栗きんとんとなる。
このときは夏だったので、まだ栗きんとんは作られていない。

町家造りの格子も、あちこちで目にすることができる。

昔の町医者とかがこんな門構えだった。
ここはどうか知らない。
それよりも目を引いたのが、玄関の中に軽トラが収まっていることだった。
ちょっと見たことがない光景に驚かされた。

昔の名残が点在する。

営業中の駄菓子屋さん。
昔懐かしいそのままの佇まいだ。

道路の下を道が通っている。自分が歩いていたのは旧中仙道だったつもりだけど、違ったのだろうか。江戸時代にこんな立体交差の道はなかったと思う。

まだ朝早いということもあって、商店街風の通りは静かで、開いている店は数件しかなかった。

宿場とは関係のない昭和の風情。

文具店の看板犬。

まったく馴染みのない看板の文字。

町外れに、高札場が再現されている。

乗り換え駅としてしょっちゅう乗り降りしている中津川駅ではあったけど、こうして駅から出て歩くのは初めてだった。どんな町並みか気になっていたから、これですっきりした。