
SONY α55 + TAMRON 90mm f2.8 Di
9月終盤の東山植物園は、夏の終わりが半分、秋の始まりが半分、そんな季節の狭間の風景だった。
緑を映す水面の底には、赤く色づいた落ち葉が沈んでいた。
終わりは別の始まりで、始まりは終わりの始まり。

赤とんぼといってもいろいろ種類はいて、ナツアカネやアキアカネばかりじゃない。
これはマユタテアカネだ。
もうしばらくの間、飛んでいるはずだ。

虫の数が少なくなると、クモの巣がやたら目立つようになる。
季節は巡り、命も巡る。

秋になっても粘り強いツクツクボウシ。
ここへきてまた少し気温が上がったから、夏は終わってないと思っただろうか。
週末からは気温も下がるようだから、いよいよセミの鳴き声も聞こえなくなるだろう。

ヒョウモンチョウのアップ。
目が点で、毛深い。

久しぶりにカミキリムシを見た。
子供の頃は、そこらの街路樹を蹴っ飛ばすと、ゴマダラカミキリなどがボトボト落ちてきた。今はもう、街中でカミキリムシを見るようなことはなくなった。

かたつむりも、昔に比べると身近な生き物ではなくなった。雨上がりのブロック塀を這っているようなこともめったにない。
あらためて見てみると、あまりかわいくないことに気づく。

モミジまだ青々している。

エノコロもこれくらい集まると圧巻だ。

夏の終わりを感じさせるもののひとつ、枯れた蓮の葉。
色を失い、季節は少しずつ冬へと向かう。
秋が深まる前に、まだこの季節を撮っておきたい。