
SONY α55 + TAMRON 90mm f2.8 Di
過ぎゆく夏を写し止めようと、東山植物園へ夏の終わりを探しにいった。
まだ暑さは充分に残っているとはいえ、もはや夏とは言えないところまで季節は進んだ。日差しの強さが違うし、吹き来る風も夏のものとは違う。あと少しの間、夏の名残を楽しむだけとなった。
それでも、木々が多い植物園だから、セミの鳴き声は現在だ。ツクツクボウシにアブラゼミ、ミンミンゼミまでまだ鳴いていた。セミとしてはずいぶん遅刻気味だとは思うけれど。

園内ではヒガンバナが咲き始めていた。早く咲いたものは枯れてさえいた。
群生で有名な矢勝川や津屋川は、まだやっとポツポツ咲き始めたところのようだ。

虫の姿が少なくなる中、クモがやたら目についた。
これからますます羽虫は少なくなり、クモたちは腹をすかせることになる。

バッタ類の区別がいまだについていない。はっきり分かるのはショウリョウバッタくらいで、イナゴもトノサマバッタも、今ひとつ分かっていない。

アザミとナミアゲハ。
そろそろ渡りをする蝶、アサギマダラの季節が近づいた。フジバカマも咲いてきていた。9月の終わりから10月の初め頃、旅の途中でこのあたりを通る。
東山植物園も見られる確率は高いので、時期が来たら行くつもりでいる。
確実にたくさん見られるのは、豊橋ののんほいパークだ。今年は行けたら行きたい。

ミソハギとキチョウ。
キチョウは春先から秋まで、長く飛んでいる。とはいえ、長生きというのではなく、その間に3代も4代も代替わりする。そうやってまた来年に命をつなぐ。

今年はシジミチョウをあまり撮らなかった。これはヤマトシジミだろうか。
秋まで飛んでいるのは、シジミチョウやセセリチョウなどだ。

ツマグロヒョウモンのオスだと思うけど、タテハチョウは意外と種類も多いし、似ているやつもいるから、あっさり決め付けると間違えることがある。
キバナコスモスからコスモスへ移り変わっていく。

湿地の秋を代表する花の一つ、サワギキョウ。
シラタマホシクサもかなり咲き始めていた。東山植物園では撮りづらいから、これは森林公園に撮りにいく。

あんなに元気いっぱいに咲いていたヒマワリは、夏が終わるとその反動で激しく枯れてしまう。まるで燃え尽きたみたいに。茶色くなったヒマワリに夏の終わりを感じる人も多いと思う。

夕方の光も、優しく柔らかいものになってきた。
これが夏の終りに東山植物園で見た光景だった。
アサギマダラが舞う頃は、また一つ、季節が進んでいることだろう。