
PENTAX K-7 + TAMRON 10-24mm / 55-300mm / FA 50mm f1.4
明治村では毎年8月、「宵の明治村」と銘打ってナイター営業を行っている。日程は基本的に週末で、今年の残りは16日、18-21日、26-28日となっている。
毎年この時期になると気にはなっていたものの、訪れたのは今年が初めてだった。
残念だったのは、夕方5時以降はかなりの部分が通行止めになって入れなかったことだ。明治村は山の中腹にあって、ライトがなければ夜は真っ暗になる。雑木林の中などは、目の前の自分の手も見えないくらい暗くなる。なので、ライトをともした大通りだけが通行可で、細い道はほとんど止められていた。入れない建物もたくさんあった。
普段は撮れない夕方の光で、それらの建物の中を撮ろうという目論見は外れた。太陽も、5時半には山の向こうに隠れてしまい、そのこともあって前半は不調に終わった。
ようやく少し調子が出てきたのは、宵の明治村の名の通り、あたりが暗くなり始めてからだった。

市電とSLの運行は、まだ再開されていない。
老朽化を理由に、去年の12月から運休となったままだ。当分の間見合わせという発表があっただけで、再開のめどは立っていないようだ。
向こうが動かないつもりならこっちで動かすしかない。とりゃーっとズームを回すと、動いていたときよりも動いているように写るのだった。
それにしても、動きものがあるのとないのとでは撮影の楽しさがまったく違ってくるので、SLと市電は早い再開を願いたい。SLの流し撮りももっとしたいのだ。

調子が上がらないまま石畳の階段などを撮ってみる。
女性は浴衣を着ていくと入村料が無料ということで、浴衣姿を中心に人はたくさんいるのだけど、普段のように絵になるシーンというのは、なかなか見つけられなかった。
やっぱり私は平日の小学生だらけの明治村の方が好きだ。

消防車が入ってホースで水まきをしていた。こんなときに訓練なんてしなくてもいいのにと思ったら、打ち上げ花火の火事予防のためだったと、あとになって気づいた。ちょうどこのあたりから打ち上がっていた。
明治村は重文などの貴重建築物だらけだから、万が一にも火を出してはいけない。

御陵列車の窓が気に入っている。映り込みの感じとか、緑の光とか、なんとなく怪しげな雰囲気もあったりして。

ここのところ日が短くなって、暗くなるのも早くなった。7時を回ると、すぐに薄暗くなってくる。
宵の明治村は、ここからが本番だ。

人がたくさん歩いているから寂しさは感じないものの、夜の明治村はけっこう怖いかもしれない。建物の中に、見えてはいけない人が見えそう。

期待したほど夕焼けの風景は撮れず、短い時間、空があかね色に染まっただけだった。

これぞ宵の明治村の風景。
予想以上に多くの人が訪れて、賑わっていた。

帝国ホテル玄関。
ライトアップの建物がお目当てではなかったので、そのへんは軽く撮っただけだった。

屋台も並び、夜に入ると祭りの雰囲気が高まってきた。
最終回につづく。