
SONY α55 + TAMRON 90mm f2.8 Di
夏は唐突にやってきて、足早に過ぎ去ってゆく。暑いあついといって、だらだら過ごしていると、あっけなく置いていかれてしまう。こちらも季節の速度に合わせて駆けなくては。
2週間も間を開けると、虫や花の顔ぶれが大きく変わる。あるものはひっそり姿を消し、あるものとは一年ぶりの再会となる。
いずれにしても過ぎ去る季節は早い。せめて季節の息づかいを感じて、姿を写しとめたいと思う。
この夏は一生に一度の夏だから。夏を追いかけるのに、まだ遅くはない。

湿地にはすでにハッチョウトンボの姿はなかった。
今の季節は、ミソハギの紫ピンク色がよく目立つ。バンザイをしているようだった。
サギソウはもう少し先だ。

これぞ夏の花、ハイビスカス。鮮やかな赤オレンジが目にまぶしい。
行ったこともない沖縄の夏が頭に浮かんだ。

以前、月極駐車場にとめた車の運転席から、民家の庭先に咲くモミジアオイの花が見えた。この花を見ると、夏の深まりを感じたものだ。
もうあの場所へ行くこともなくなり、久しぶりの再会となった。夏の運転席の猛烈な暑さを思い出した。

夏といえばこれ。
今年もどこかでヒマワリ畑を撮りたいと思っている。実現するだろうか。
イメージの中には、なだらかな下り斜面一面に咲くヒマワリと、その向こうに海が広がっている風景がある。時刻は夕方。ヒマワリをオレンジに染めながら、夕日が海に沈んでゆく。日本のどこかにきっと、そういう場所があるはずだ。

アジサイのガクが、現在ドライフラワーを制作中。
秋の終わり頃には、繊細なあみあみ模様が完成する。

バッタというか、イナゴだろうか。
この日は虫たちとあまりいい出会いができなかった。けど、あちこちに虫がたくさんいる夏という季節を、あらためていいものだと思った。虫たちがいなくなる秋は寂しい。

サルスベリの花は、毎年少し違和感を抱く。普段の姿からは、あんなに派手なピンクを連想させない。夏になると突然ピンクに花開く姿に、いつも少し戸惑う。

熱帯性のスイレンはあまり時間帯に縛れないのか、夕方になってもけっこう咲いている。ヒツジグサなんかは、律儀なまでに全部閉じているというのに。

オオオニバスの葉っぱ。
よく子供を乗せるイベントなどが行われる。大人は無理なんだろうけど、子供なら充分に乗せられる浮力がある。

秋の七草の一つ、オミナエシは夏から咲いているから、さほど驚かないものの、見ると秋の到来を思わずにはいられない。
この前まで春だと思ったら、もう秋が近い。

カワラナデシコも、秋の七草の一つだ。
河原で群生している様子を一度でいいから見たいという願いは、実現していない。日本でまだそういう場所が残されているのだろうか。

モミジのトンネルは夏の青。紅葉までにはもう少し間がある。
もっと夏を好きになるために、もっともっと夏を撮りたいと思う。
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