
SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.7 / TAMRON 10-24mm
伏見のキヤノンギャラリーで「写真展 写真家たちの日本紀行 2010」を見てきた。
去年は6月の終わりから7月のはじめにかけてで、今年は一月遅れで7月21日から8月3日までが名古屋の番になっている。銀座、仙台、札幌と回り、このあとは梅田、福岡と続く。
去年初めてプリントで見て感銘を受けた。今年の方がプリントの質が高かったように思う。プリント技術も毎年進歩しているということだろう。
感想は去年同様、やっぱり写真家の写真って素直なんだよな、というものだった。
アマチュアはどうやって撮ろうかを考えすぎるのに対して、写真家は何を撮ろうかと考えて撮っている。被写体に対して真っ直ぐ向き合い、奇をてらわず、そのままシャッターを切っている。だからパッと見は上手くないと思う。味付けが薄い。しかし、そこに写真家の写真家たるゆえんがあって、アマチュアとは一線を画している。直球で勝負していて、変化球に逃げていない。
近くで見ると、けっこうブレてるし、ピントも来るべきところに来ていなかったりする。撮ったのがアマチュアでフォトコンの応募作品なら早い段階で落ちてるんじゃないかと思うものもある。それでも魅力のある作品としてしっかり成立しているところがさすがだ。
ハイアマチュアの上手い作品を見すぎると、自分を見失いそうになる。もっと上手く撮らなければと焦って、背伸びしてしまう。だから、ハイアマチュアの作品はあまり見ない方がいいようにも思う。
被写体は自分の心に問いかけ、頭の中に思い描かなければならない。迷って分からなくなったときは、写真家の写真を見た方がいい。それを真似てみることで気づくことも多い。
どんなに偉大な画家も、若い頃は有名画家の作品を模写する。デッサンの基礎も勉強するし、繰り返し練習をする。写真も同じことをすべきなんじゃないか。シャッターを押せば写真は撮れるけど、自己流で撮っているだけでは悪いフォームが固まってしまうように、我流から抜け出せない。基礎を学ぶには写真家の作品を見るのが一番いい。
写真はプリントをして初めて完成となるというのを最近強く感じている。テレビやPCのモニターでは分からないことが大きくプリントすると見えてくる。雑誌の写真は少し小さい。生で大きなプリントを見られる機会があれば、見ておいて損はない。
そんなわけで、キヤノンギャラリーの写真展はオススメです。無料だし、人もほとんどいないから、チャンスがあればフラッと立ち寄ってみてください。

ついでにこの日、伏見から千種あたりで撮った写真を少しだけ。
名古屋インターシティーの建物。
十字がいくつもあって、それが全部ズレてるから見ていると落ち着かない気持ちになる。
最初から意図したデザインではないのだけど。

ビルに目がいくつもあって、こっちを見ているような気がする。ガチャピンの目を連想した。
しかし、何でもないものが何かに見えるとは、少し心が疲れているのかもしれない。

話を聞いたときは本気でやるとは思わなかった。車道を一車線つぶして自転車専用レーンにするというのを。
伏見通と中区の国道19号で、車と歩行者と自転車を完全分離した。幹線道路では全国で初だそうだ。部分的にせよ、名古屋は自転車先進地区となったと言えるんじゃないか。
実際走ってみてたらかなり快適だった。中心部は車も人も多いから自転車だと走りづらいし迷惑になる。こういうレーンが今後も増えていくと嬉しい。
自転車に乗るようになって初めて自転車の気持ちが分かった。

街に咲くサルスベリのピンク。オフィス街でも違和感はない。夏らしく元気な花だ。

布池教会の大聖堂を裏から撮ってみる。

中央線も撮る。
堀の中を走っていくところが、山手線の目白から池袋の感じに少し似ている。

ちょっと目についたビル。古びた灰色の色調とピンクのコントラスト。

オマケの夕空。