
初詣と大学受験の合格祈願を兼ねて名古屋市北区にある山田天満宮に行ってきた。
といっても、私が今更大学に入り直すわけではない。知り合いの子供のためのお願いだった。初詣は挨拶だけで済ます。
名古屋には三天神というのがある。あとの二つのは桜天神と上野天満宮ということになっている。
山田天満宮は、1672年、尾張徳川二代藩主の徳川光友が建てた神社だ。
江戸では徳川四代将軍・家綱が、教育や学問に力を入れる政治を行っていた頃で、尾張徳川家もそれにならい、太宰府天満宮から勧請して天満宮を建てた。
光友は、神社仏閣の創建や再建に力を入れた藩主でもあった。尾張徳川家の菩提寺である建中寺もそうだし、熱田神宮の修繕なども行っている。現在の徳川園は、光友の隠居のために建てた大曽根屋敷があった場所に作られている。
天満宮をこの場所にしたのは、名古屋城から見て鬼門に当たる場所で、名古屋の町を守るという意味合いもあった。
それにしても、怨霊化した人間の霊を神として祀り、守護神にしてしまうという発想は日本人特有のものだろう。怨霊としての霊力が強ければ強いほど、神としての力を発揮する。
菅原道真を祀る天満宮は、21世紀の現在でも、全国で1万数千社あるといわれる。

初詣客と受験合格祈願のシーズンで、絵馬は満載となっている。近隣ではわりと知名度のある神社で、訪れる人も多い。聞いた話では、名古屋では合格率の高い神社とされていて県外から祈願に訪れる親御さんもいるのだとか。
6日の今日でも境内はそこそこ賑わっていた。10日の成人の日あたりまでは、訪れる人がけっこういるのだろう。

この神社にも蕃塀がある。

今年が卯年。春にはもう今年って何年だっけ、となりそうだ。

おみくじ入れは招き猫とダルマの2種類ある。

結ばれたおみくじもいっぱいだ。
お札の授与所には、期間限定の巫女さんもいた。

神職さんは裏でお掃除中。

山田天満宮の人気があるもう一つの理由は、境内社として金神社(こがねじんじゃ)があるからだ。
岐阜にある金神社とはどうやら関係がないらしい。
ここはお金にまつわる御利益に特化した神社で、その筋ではけっこう有名なようだ。
江戸時代中期の1746年、近くの山田村に創建された神社で、村人たちの守護神として祀られていた。
その後、感王寺と習合したものの、神仏分離で捨て置かれるような状態になり、昭和58年に山田天満宮に合祀されて復活した。
小さいながらも社は金ピカに塗られている。

隣には、銭洗いの恵比須さんと大国天がいて、ここでお金を洗うと、お金持ちになれるんだとか。
小銭だけは満足せず、一万円札を洗ったり、宝くじを洗ったりする人もいるそうだ。ジャンボで1等を当てた人がお礼参りに奉納したひしゃくがあったりもする。

祈願の鈴でかんじがらめになっている石仏。
着ぶくれしているようにも見える。

気の早い梅が、早くもちらほら咲き始めていた。ここはちょっとした梅の名所となっている。天満宮といえば、やはり桜よりも梅がよく似合う。

場所は、大曽根駅から北へ500メートルほど行ったところで、駅から歩いても10分ちょっとだ。高架沿いに進んで左手にある。
織田信長でさえ、桶狭間の戦いの前には熱田神宮に参拝してから行っていることを思えば、普通の人間が神社で神頼みをするのはちっとも恥ずかしいことじゃない。ひねくれた人間よりも素直な心を持った人間を手助けしてあげたいと思うのは、人も神も同じなはずだ。
追記
無事、受験合格しました。
【アクセス】
・名鉄瀬戸線、JR中央本線、ゆとりーとラインの「大曽根駅」から徒歩約12分。
・無料駐車場 あり
・拝観時間 終日
山田天満宮webサイト
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